幼稚園児に和紙作りを教えに行ったら大喜びでした!

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

約1年ちょっとぶりに学校さまからの和紙作り体験のご依頼を頂きました。

今回は、初の幼稚園です。

今までと違って、職人の漉(す)く作業を園児に見てもらうというのがテーマでした。

イベントなどで教えたことはあるのですが、集中力が続かずいかに興味を持たせるかが苦労しました。

今回はハラハラドキドキでした。

さて、どんな反応だったかもご紹介していきます。

 


 

~常盤平幼稚園からのご依頼~

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千葉県松戸市にある幼稚園です。

詳細はこちら http://tokiwadaira-yochien.com/

5歳児クラスで開催されました。

先生からは、「一から子供たちと一緒に紙作りを楽しみたい」とのことでした。

開催するにあたって下見と打ち合わせに学園に伺いました。

 

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以前から和紙作りはしていたそうなので、園児たちもどんな植物かどうやって作るかはある程度知識はあるそうです。

園庭には立派な桑の木もあって、桑でも和紙を作ってみたいとのこと。

今回、別の桑の木が病気になってしまったので、刈り取り時期ではないのですが伐採したものがありました。

こちらの下準備はこちらが用意することにしました。

刈り取り、皮むき、叩きなどはすでに体験済ということで、職人が漉(す)くところを園児たちや先生も見て、今後自分たちで和紙が作れるようになりたいということでした。

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道具などもすでに手作りのものが用意されているので、当日は原料や給水タオルくらいで軽装で伺うことになりました。

原料を刈り取って皮を剥いた後に煮熟(しゃじゅく)といってソーダ灰を入れて何時間が煮るのですが、うまくいかない様子だったので細かい部分も説明しました。
 

~当日~  

当日は快晴で、園児たちも休みの子がいないということでラッキーでした。

午前中に開催したのですが、クラスに着いたときにお母さん方から「子供たちがとっても楽しみにしていました」というお声をいくつも頂きました。

大人になってもよい体験をしたと思っていただけるようにせねば。

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 いざ子供たちにじっと見られながら準備に取り掛かります。

今回は、漉き、圧搾、干しの3工程なので、それぞれにテーブルで島を作って準備をしました。

知らないおばちゃんが来て、見たことのない道具がいくつも出てくるので子供たちからの質問の嵐。

「どこから来たの?」

「何するの?」

「この白いのは何?」などなど聞き取れる質問には答えられたのですが、宇宙語のようなものには笑って過ごしていました(;^_^A

この学校の園児たちは正体不明なものにも興味をもって触ろうとする子供たちが多かったです。

たまにイベントなどで体験する小さな子供の中には、親御さんの後ろに隠れてしまったり水に中に手を入れるのを怖がる子もいるので、物怖じしない子供たちだなと率直に感じました。

 

~いよいよスタート~

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先生の説明や紹介があって、いよいよ私からの説明と実演がスタートです。

園庭には原料となる桑や近くには楮(こうぞ)の木もあるので、原料の紹介は簡単にしました。

そして、トロロアオイは野菜でもあって大きな花を咲かせたり、オクラのような実がなったり、食べれたりすることを紹介しました。

また、トロロアオイの根っこの粘りも見せてとっても喜んでいました。

そして、実際に私が漉いて、給水タオルなどで挟んで圧搾して板に干すまでを紹介しました。

この時は、こちらで用意した楮(こうぞ)を原料にしたものを漉きました。

ただ、紹介だけでは園児たちは飽きてしまうので、数名ですが実際に和紙を漉いてもらうことにしました。

先生方とも相談して、6月生まれの子供たちだけ特別ということで体験頂きました。

(他の子供たちは後日全員和紙漉きは体験するそうです)

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漉いている最中は、写真が撮れないので道具を持った姿をパチリ。

(親御さんと先生方の許可を頂き、掲載させて頂いています)

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背が小さい子には踏み台に乗ってもらって漉いてもらいました。

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女の子たちは、みんなの前で体験するのでちょっと恥ずかしそうでした。

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残念ながら私自身、この道具に慣れていなくて園児たちの和紙はちょっと空気が入って波ができてしまいました。

自分で漉くのとサポートするのでは加減が違いますね。

私自身ももっと修行せねばでした。

4人漉いた後は給水タオルや板に挟んで圧搾します。

この作業は、漉いていない他の園児も入って全員で押してもらうことにしました。

体験できなかった子たちは一目散に並び始めました。

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小さな手で一生懸命押していきます。

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端の方だけ押す子もいたので、中心を押すように促していきました。

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全体重をかけて長く押す子もいました。

圧搾した和紙を今度は先生方に干して頂きました。

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自分たちで和紙作りをする際に一つ一つの作業を覚える必要がありますから、練習もかねて板に干していきます。

次に園庭にある桑を原料にした和紙を漉いていきます。

こちらは量が少なかったので、小さなバケツにこちらが用意した葉書サイズの道具で漉きます。

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今度は先生方に漉いて頂きました。

園児の際は私がサポートしましたが、先生方には説明だけで一人で漉いて頂きました。

成長期の桑の木を刈り取って原料にしたため、通常の楮の繊維の長さがなく、粉っぽい状態になってしまったので、すくったらそのまま細かく揺らして水を切る感じでした。

こちらも先生方に干して頂きました。

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当日はちょっと風が弱かったのですが、晴れていたので窓の近くで干していたら、薄い部分はすでに乾いていました。

和紙作りには天気が重要なので、とても助かりました。

最後に園児たちがみんなで歌を歌ってくれて体験は終了しました。

~最後に~

準備から和紙漉き、片付けまで終始園児たちは興味を持って頂けたことは紹介する立場にとってはとてもありがたく、うれしい出来事でした。

大人になっても和紙が身近に感じてもらえるようになってくれることを願うばかりです。

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先生から完成した和紙の写真を送ってくれました。

キレイに板から剥がすことができたそうで安堵しました。

今度は、先生方と園児たちで楽しい和紙作りができるように遠くから応援したいと思います。

ポイントなどは伝えているので、どんな和紙が完成するかが楽しみです。

余談ですが、一番苦労したのは水道場でした。

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もちろん、園児用なので背が低いため水汲みや水捨てなどは腰に負担がかかりました。

私自身も体力作りをしなければと思うひと時でした。



   

#Papermaking #Washi #WashilaboTOKYO #handmade #Traditional #Workshop

 

 

 

ぶらり途中下車の旅に「和紙ラボTOKYO」が出演しました!

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

6月5日放送された日テレ「ぶらり途中下車の旅」に出演させていただきました!

テレビ出演は今回で2回目です。

ご覧になった方はいらっしゃいますか?

見逃してしまった方もhuruやTVerなどで視聴することができるのでぜひご覧くださいませ。

放送内では、廃棄寸前の野菜入り和紙を紹介させていただきました。

日本テレビが「GOOD FOR THE PLANET」キャンペーン中だったので、テーマにあった和紙にスポットが当たりました。

さて、撮影までの準備エピソードや放映後の反応などもご紹介させていただきます。

 


 

蔵前駅での紹介~

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今回は、大江戸線特集でした。

ショップ「和紙ラボTOKYO」の最寄り駅は新御徒町駅なのですが、一つ前に紹介されたお店が蔵前駅だったのでそのまま紹介されました。

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見事な猫背です(;^_^A

手を前で組んでおけばよかったと後悔…。

撮影が平日の夕方からでした。

大雨の予報でしたが、奇跡的に止んで全員安堵でした。

いつもテレビや雑誌などの取材依頼が来た際は撮影している風景を撮らせていただきたいとお願いしております。

今回は、「僕たちは透明人間となっているのでNGとさせてください」とのことでした。

この番組はナレーションの小日向さんと旅人の掛け合いという流れがあるためだそうです。

また、撮影当日まで誰がいらしゃるかも教えていただけませんでした。(女性とだけ)

えっと…、ぶらりとタイトルには入っていますがきっちりロケハンして打ち合わせして撮影してますよ(;^_^A

準備もありますからね。

今回は、「GOOD FOR THE PLANET」キャンペーンのため、環境によいものがテーマとなっていました。

そこで、廃棄されるものを和紙にミックスして新たな和紙「平成ASAKUSA和紙」を紹介されることになりました。

ただし、お役目が終わったおみくじはNGとのことなので、廃棄寸前の野菜が入った和紙を中心に進めることになりました。

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ちょうど左手が腱鞘炎になっていたのでサポーターをしていたのですが、撮影の際に外すのを忘れてそのまま映ってしまいました。

実は野菜入り和紙作りはちょっとひと段落ついてしまっていたので、撮影のために急遽作らなければなりませんでした。

スタッフの方から野菜のリクエストをいくつかいただいていましたが、廃棄寸前の野菜が何があるかで変わるので、手に入るものを提示されて頂きました。

~野菜入り和紙~  

テレビ映りとして色が濃い方が見栄えが良いと思い、赤ピーマン、ほうれん草、ぶどうで繊維が面白いのではないかと思い、パイナップルも加えました。

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お話を頂いて撮影まで時間があまりなかったので、一気に作る必要がありました。

ショップが休みである日曜日や営業終わってからの夜に下準備をする日々が続きます。

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野菜入り和紙は色落ちしないために日陰で風通しのよい状態で乾燥させます。

ただ、この時期は雨の日々が続いたので、間に合うかヒヤヒヤしてました…。

なんとか前日に乾いて無事に撮影に臨めました。 

撮影では、ショップ前で育てている和紙の原料「楮(こうぞ)」や和紙作りに大事な「トロロアオイ」も実際に見せながら紹介していたのですが、カットでしたね。

水引の紹介もしましたが、こちらもカットでした…。 

~放送後の反応~

ありがたいことにいろんな人から「観たよ」と連絡を頂きました。

放送後の一発目に連絡してきたのは、姉でした。

(一応、出演することは兄姉には知らせていました)

「ちょっと、廃棄する野菜で和紙作っているんだったら、実家の庭に生えている大量の梅の実で作りなさいよ!」でした(;^_^A

ということで、次の新作の野菜?が決まりました。

梅の実(青梅が熟したもの)はどうなるのかがイメージできていませんが…。

他にも、近所に住んでいらっしゃる方々が「近所に住んでいるのにこんなお店があったなんて知らなかった」と何人も来店頂きました。

また、紹介はなかったけどちらっと映った水引についてお問い合わせ頂き、ご来店頂いたマダムもいらっしゃいました。

当ショップは飲食店ではないので、あまり反応はないだろうと思っていたのですがやはり民放は強いですね。

ちなみに、野菜入り和紙はショップだけでなくネットショップでも販売しています。

shop.thewashi.tokyo

shop.thewashi.tokyo

うっかり放送前に全部ネットショップにアップする予定でしたが、テレビで特に紹介されていた赤ピーマンとほうれん草入り和紙は間に合わず放送後にアップしました。

他にもぶどう(2色)、パイナップル、茄子なども販売しています。

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ただ、ショップと連動しているためそちらで売れてしまうと購入できませんのであらかじめご了承ください。

~最後に~

実は、撮影には間に合わなかったのですがパイナップル入り和紙で作ったコインケースが完成しました。

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ポストカードだけでは、活用できない方もいらっしゃるのではと思い、なんとか放送日までに間に合わえようと一つだけですが、完成しました。

今後も野菜入り和紙で小物も作っていく予定です。

見逃してしまった方もhuruやTVerで視聴することができます。

和紙ラボTOKYOの登場は38分頃からです。

現在、農家さんからも野菜入り和紙に関してお問い合わせをいただいています。

また、商品だけでなくいろんなワークショップにも興味があるというお声も頂きました。

ショップは、換気や消毒を徹底し、ご来店頂いた皆様には手指消毒をお願いしております。

少人数ならばワークショップも開催しております。

和紙作りや水引結びなどショップでの開催やオンラインでの開催もしておりますので、お気軽に問い合わせいただければ幸いです。

今後も気になるお店として皆さんに知って頂けるように存在をアピールしていきたいと思います。

   

#Vegetables #Washi #WashilaboTOKYO #handmade #Traditional #gamaguchi #recycling

 

 

 

和紙でがま口コインケースを作ってみました!

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

かばんやアクセサリー以外の商品も新たに作ってみました。

前から問い合わせも入っていたので、小物商品も充実させたいと思い、

小銭入れにチャレンジしてみました。

試作からスタートして、販売まで至った経緯をご紹介したいと思います。

 


 

~がま口にチャレンジ~

実は、がま口はパスケースですでに和紙で作っていました。(;^_^A

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これは、ワークショップも開催しているので前々から注目いただけていました。

ただ、海外のお客様にはパスケースとしての用途があまりなく、カードケースとして販売しています。

当ショップのお客様は、海外のお客様がメインなので人気や注目のバロメーターはチェックしなければなりません。

昨年のドイツでの展示会でもハンドバッグだけでなく、眼鏡ケースなど小物類の問い合わせも頂いておりました。

そのあとにすぐにコロナ過になり、商品作りも国内を意識した商品に見直しをしなくてはならなくなり、考える余裕がなくなってしまいました。

ただ、どんな状況でも海外からのお客様からも問い合わせを頂き、国内からも小物類の問い合わせも出てきたことで今回制作に至りました。

まずは、作り方の構築や使い勝手もみようと思って試作作りをスタート。

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和紙がま口と聞くと破けてしまうのではと心配される方もいらっしゃるので、雨などに濡れても問題ないように加工し、かつ和紙の風合いはなくならないようにパスケース以上に考えて作ってみました。

そして、2種類が完成し、さっそく使ってみることにしました。

結果、1か月使用しましたが、何も破けることなく水に濡れても問題ないことが分かりました。

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これで本格的に商品作りを始めたいと思います。

とはいっても少数で販売し、反応を見ることにします。

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デザインは、和紙に合う和モダンにして、海外の方も国内の方にも親しんでいただけるようにしました。

 

鳥獣戯画  

鳥獣戯画(ちょうじゅうぎが)は、平安時代に描かれたものと言われています。

人間のしぐさをする動物たちの滑稽さを表していることから漫画の原点とも言われているそうです。

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展示会も多く開催されているので、興味のある方はチェックしてみてください。

こちらのコインケースは丸みを意識しました。

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ラミネート加工などはしていないので、和紙のシャワシャワっとした風合いを生かしています。

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内側は和モダン柄の布を選びました。

紺地にして色のコントラストをつけてみました。

小銭入れだけでなく、スマホなどの充電コードを収納するものにも使えますよ。

詳細はこちらをご覧ください。

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歌川国芳の猫~

こちらは、歌川国芳の 「其のまま地口猫飼好五十三疋(そのまま-ぢぐち・みやうかいこう-ごじうさんひき)」からいくつか抜粋してデザインしました。

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背景には青海波の文様にして猫たちを浮きだたせてみました。

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ちょっとにじんだ具合がより和紙っぽさの風合いを表現していると思います。
折れ目が入らないように和紙にしわをあえて入れています。(もみ紙とも言われています)

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こちらは、内側にも和紙を使っています。

鎌倉彫を模倣した和紙で表面が光沢があるめずらしい和紙ですよ。

汚れもつきにくいと考えてこの和紙を選びました。

小銭入れだけでなく、Suicaなどの磁気カード入れにも使えますよ。

詳細はこちら

shop.thewashi.tokyo

~最後に~

まだ販売をスタートしたばかりなので、反応が楽しみです。

他のデザインも考えて紹介していこうと考えています。

あと、眼鏡ケースやキーケースもより和紙小物類を充実していきたいと思います。

元となる和紙もデザインだけでなく素材も話題になるようにしたいと一つ実験を始めようとしています。

どんな商品ができるかを楽しみにしていただければ幸いです。



   

#coincase #Washi #WashilaboTOKYO #handmade #Traditional #gamaguchi

 

 

 

20210515 水引あわじ結びオンラインワークショップを開催しました

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

久しぶりにオンラインで水引結びのワークショップを開催しました。

当方のワークショップは初めてチャレンジする初心者向けとなっています。

今回は4名の方がご参加頂きました。

オンラインでは初めての人数なので、ちょっと戸惑いましたが、無事に全員が完成させることができました。

どんなワークショップだったかををご紹介します。

 


 

~今回の参加者さま~

団体でお申込みを頂きました。

在留外国人の皆様向けに日本文化を紹介されているグループからオンラインで水引を紹介したいということで、まずスタッフの皆様がワークショップにご参加頂きました。

参加者の皆様はどなたも水引結びをされたことがないそうです。

当方の水引ワークショップは超初心者向けのプログラムになっています。

そもそもワークショップを企画したのには理由があります。

最初は水引で作った商品を販売だけしていましたが、お客様から「水引結びにチャレンジしたいんだけど、本や動画を見ても意味が分からなくて失敗ばかりする」というお声でした。

それが一人だけでなくいろんな人からも同意見を頂いたので、初めてチャレンジされる方向けに開催しようと企画がスタートしました。

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海外でもジェスチャーなどを交えて開催し、皆さんキレイな水引結びをマスターされています。

いままで水引に触れてこなかった方でも完成させることはできると思います。

オンラインでの水引ワークショップは、基本的に3名までとさせていただいています。

 理由として、画面越しで直接のサポートができないので人数が多いとそれぞれのフォローができるかどうかが不安があったからです。

また、参加者の進み具合に差があると全体の流れをどう進めるかの見極めが難しいと思ったのですが、今回は実験もかねて4名で進めていくことにしました。

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~いよいよワークショップスタート~ 

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まずは、水引の歴史を紹介します。

いろいろ調べると所説あってどれが正しいのかはわかっていないんですよね。

(遣隋使説、日明貿易説、寺社仏閣結界説など)

そして、日本で水引が多くつかわれているのはご祝儀袋です。

実は結びによって使い分けをしなければならないので、その点も併せてご紹介しました。

やはりここら辺は外国の方々にも知って頂きたい情報になります。

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そして、実際に水引結びを一緒に作っていきます。
オンラインでは、私の手元がアップで映るようにサブカメラもスタンバイして進めていきます。

ワークショップでは、水引結びの基本ともいえる「あわじ結び」をお伝えしています。

この結びがマスターできれば、他の結びもすぐに理解できますよ。

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事前にキットを送っているので、その中から水引を選んで作ることができます。

超初心者向けなので、一遍に多くの水引で結びません。

1本から丁寧に結んでいきます。

そして、オンラインの場合繰り返しあわじ結びを結んでいただきます。

水引結びには、決まった通す順番があります。

これをすんなり理解できて結べることが大事です。

オンラインだと直接のサポートができないので、しっかり覚えていただくことが必要です。

よって、ワークショップではテキストを使いません。

まずは、こちらの手元と同じように通す順番を覚えていただくことが上達の早道と考えています。

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何回か1本で繰り返したのちに少しずつ本数を増やして結んでいきます。

通す順番は理解されているので、こんどはキレイに仕上げていくことに集中していただきます。 

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皆さん、無事に完成させることができました。

(おひとり途中で失敗されて時間内には間に合わなかったのですが、結び方はきちんとマスターされています)

キットの中にはストラップもはいっているので、すぐにかばんや鍵などにつけて楽しむことができます。

 

~最後に~

当方が直接オンラインで外国人の皆様にワークショップを開催するかどうかはまだ決まっていません。

基本的に当方のワークショップに参加頂いた方がキットを使って教えることはOKにしています。

(一度もワークショップには参加せずにキットだけを購入して教えることはご遠慮いただいております。)

教えるに際してのポイントや注意点をお伝えして、質問にお答えしてワークショップは無事終了しました。

今回想定よりも多い人数でワークショップを開催しましたが、繰り返し復習をすることでそれぞれの進み具合を合わせられて、全員が完成させる道筋がつけられたことは当方にとって大きな収穫となりました。

また、参加頂いた方がどうやってこの水引結びを紹介して進められるかも気になります。

キットには、オンラインでは紹介していない梅結びの結び方のテキストも入っています。

そして、今後も他の結びのキットを日本語と英語と両方企画して販売していきたいと考えています。

どんどんいろんな人に水引の魅力が伝わっていただけるように今後も商品やブログや動画で紹介していきますね。

オンラインワークショップにご興味あるかたはこちらからお申込みいただけます。

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#Mizuhiki #knot #Washi #WashilaboTOKYO #handmade #Traditional

 

 

 

和紙の原料から新芽がでてきました。~春編~

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

和紙作りは冬仕事と言われています。

原料の収穫や下準備などは気温が低い季節に済ませておくことが多いからです。

ただし、原料を栽培していると季節それぞれに作業があります。

春の時期は芽吹きの季節です。

どんな作業をしているかをご紹介します。

 


 

~楮(こうぞ)~

楮だけでなく植物は春は芽吹きの季節です。

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冬場に刈り取った株からまた新たな芽が出てきます。

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同時に雑草も生えてくるので余計な養分をとられないように草取りをしなければなりません。

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成長はそれぞれでこちらはようやく新芽が出始めました。

和紙作りで刈り取るのは1年で伸びた枝(幹)です。

無事に成長して今年の冬(来年早々)に刈り取っていきます。

これからの成長が楽しみです。

(残念ながら1枚目の枝は鳥についばまれたのか取れてしまいました…。(´;ω;`)ウゥゥ
また芽吹くのを待つしかありません。)

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こちらの株はすでにこんなに新芽が出て若葉がここまで成長しています。

ショップ近辺で栽培しているのはプランターです。

地植えならば、そのまま成長を見守れますが、プランター栽培だと土が限られています。

栄養の奪い合いになると幹自体が細いままの成長になってしまいます。

和紙作りに必要なのは幹が太く肉厚な木皮です。

よって、枝を間引いて太らせていく必要があるのです。

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株の根本部分にもしっかり日光が入るようにすることも大事な役目です。

さらに成長したときに枝同士が邪魔になっていないかを見ながら成長を見守ります。

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楮(こうぞ)にもいくつか種類があって、花や実がなる木もあります。

ちょうど今日咲いているいるのを見つけました。

これは楮(こうぞ)の花から実へ成長している最中です。

かなり不格好ですね…。

ここから赤くなってやがて種になり、土に落ちます。

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これが昨年種から成長した若木です。

和紙作りに使えるのは3年以上成長したものです。

すくすく育っていますが、あと2年成長を見守っていきます。

だんだん、大きなプランターで移植していきますよ。

 

トロロアオイ

 トロロアオイも和紙作りには外せない植物です。

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春のこの時期に種まきをします。

直接土に植える人もいますが、うちでは水に漬けて新芽が出てから植えます。 

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昨年の中途半端な時期に植えたものはすでに新芽も若葉も出てつぼみも出てきました。

通常は夏の暑い時期に開花するので、だいぶ早いです。

トロロアオイはアブラムシがよくたかるので暑くなるこれからの季節は毎日手入れが必要です。

ショップの隣に鉢を置いているので近所の方々の目の保養になっているみたいです。

これから土に植えるものは花や実をつけさせないで根を優先に成長させていきます。

また、トロロアオイは野菜でもあります。

スーパーなどで販売されているオクラにとても似た実ができますし、花も食べることができます。

当ショップでは種も販売しているので、私もぜひ育ててみたいという方はお問い合わせください。(1房(約30粒)から販売しています)

 

~最後に~

 和紙が何から作られているかご存じない方もたびたび見かけます。

だからこそショップ前で実際に原料の成長が見ていただけるように栽培を始めました。

コロナ過でなかなかショップに遊びに来ていただくことは難しいと思いますが、

記事を通していろんな人に原料や和紙作りの作業を知って頂ければと思います。

山の中でなくても下町の片隅でも和紙を栽培から行っていることを知っていただけると嬉しいです。

今後も途中経過をご紹介していきます。



   

#手漉き和紙 #papermaking #Washi #WashilaboTOKYO #handmade #Traditional

 

 

 

新しい道具で和紙を試し漉(す)きをしました

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

当ショップでは、小さなサイズの和紙をメインで販売していました。

しかし最近お問い合わせいただくのは少し大きめのサイズの要望が多かったので、

大きいサイズも作れるため道具(簀桁すげた)を注文しました。

作る和紙によっては道具を変える必要があるので、2種類用意しました。

まずは、どんな道具でどんな和紙を作るものかをご紹介します。


 

~A3ノビサイズの流し漉(す)き用~

 

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A3ノビサイズは、約W490×H320mmです。

竹を細くして簀にした道具を使用します。

流し漉きとは、薄い和紙を作る際に用いる漉き方の一つです。

テレビなどで紹介されている和紙作りではこの漉き方を紹介されています。

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ちょっと原料が少なくてちょっとムラが生じてしまいました…。

あと、この取っ手が慣れなくて、最終的には端を持って漉いていました。

ちょっとサイズが大きくなると感覚が変わるので慣れが必要です。

写真では、ほとんど漉けていないように見えますがきちんと和紙の原料は簀に乗っています。

 

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水中では透明に見えても乾燥させるとしっかり和紙が出来上がっています。

当ショップで販売する一番大きなサイズになります。

 

~半紙、A3サイズの溜め漉(す)き用~

 

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次は、厚い和紙を作るための道具になります。

ステンレス網で作った道具です。

こちらは、半紙サイズ(B4サイズと同等)とA3サイズを用意しました。

溜め漉(す)きとは、原料をすくって揺らしながら均一にしていく漉き方の一つです。

竹でできた簀でも葉書位の厚みならば問題ないのですが、それ以上の厚みになると重さに耐えられなくなるのでこのメッシュ網を使用します。

まずは半紙サイズから試します。

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実は、台東区蔵前にある寄木細工の職人さんに作って頂きました。

初めて作って頂くので、何度か修正をお願いしてようやく完成しました。

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さきほどの流し漉きの状態とは違って、たっぷり原料が簀の上にのっていますね。

この道具も細部にいろいろ工夫されていてとても使い勝手が良いです。

こだわって発注してよかったです(;^_^A

また、新品なので木の香りがして楽しいひと時となりました。

次はA3サイズの溜め漉(す)きです。

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こちらは別のところから調達したものなので、構造がちがいます。

どれもバラバラなので、しっかり手で固定しないと綺麗に漉(す)けないので、気合が入ります。

ちょっとズレが生じてしまい、多少寄れてしまいましたが、なんとか漉くことはできました。

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こちらは、本来廃棄してしまう原料の茶色の木皮をあえて入れて作りました。

これを「チリ(塵)入り和紙」と言います。

だいぶ厚みのある和紙ができました。

 

 

~完成~

 

最近、風があって暖かいので1日で乾きます。

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大きいサイズは、乾燥機に入らないので自然干しになります。

また、ショップ内ではスペースが狭いので外で漉(す)きます。

車通りが少ない休みの日にメインで作業するため、大量に注文される方は少々お時間頂きます。

また、通行人の方も和紙を作っているのをご存じの方は「めずらしい」と言われ、

何を作っているか分からない方は、怪訝そうなお顔で無言で通られます(;^_^A

まだまだ道具に慣れていなかったり、原料と水などの配合が定まらなかったりで少し安定していませんが、様々な用途でお問い合わせやご注文を頂けるように今後していきたいと思っています。

当分は、大きいサイズはショップ内だけで販売予定です。

興味がある方は、ご来店もしくはお問い合わせいただけますと幸いです。

無地だけでなく染めや野菜入りなどの加工和紙も充実させていく予定です。

 



   

#手漉き和紙 #papermaking #Washi #WashilaboTOKYO #handmade #Traditional

 

 

 

オンラインイベントで東京和紙について語らせて頂きました

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

先日、オンラインイベントで東京和紙についてお話させていただく機会を頂きました。

何を話せばよいかいろいろ迷いました。

オンラインということもあって、実際の商品や和紙を触れていただくことはできません。

ただ話すだけではなく、参加されている方々の関心はどこにあるかをぜひ聞いてみたいということでいくつか質問をさせていただきました。

当日は、きちんと説明できなかった部分もあるので、いくつかまたこのページでお答えさせていただこうと思います。

まずは、どんな感じだったかをご紹介します。


 

~シェア街dentou庵主催のオンラインイベント~

 

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きっかけは、当方のオンライン和紙作りワークショップにご参加いただいたことがはじまりでお話を頂きました。

このdentou庵の背景は以下のようです。

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簡単に明記しますが、下町や伝統工芸を広めたいという考えに賛同して今回お話させていただくことにしました。

dentou庵の詳細はこちら

note.com

下町と伝統工芸と和紙のつながりはやはり「浅草紙」です。

この話と東京和紙ならではの海外でのエピソードも中心に話そうと考えました。

浅草紙に関しての詳細はこちら

thewashi.tokyo

あとは、当方の手すき和紙製法の流れをまとめた動画もご紹介して他の和紙屋さんとの違いなどを見ていただければと考えました。

youtu.be

 そのほかは、参加者からの質問やこちらからの質問で時間内におさめていこうと想定していました。

 

~当日はハプニングだらけ~

準備段階で、動画の音声が流れず止まってしまうハプニングが…。

仕方なくHPの画像を使って説明することにしました。

一番見て頂きたかったのに、残念。

今後は改善が必要と反省。

なんとご参加いただいた人数は約30名(申し込みでは40名あったそうです)

これだけ関心をもって頂けたのはとてもうれしいことです。

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許可を頂き撮らせていただきました。

北は北海道から下は愛知、和歌山からご参加頂きました。(目視の限り…)

これはオンラインならではのメリットですね。

特に多かったのは千葉県の方々で、横浜や東京の方もいらっしゃいました。

 

~質問1:ここ1年で和紙に触れたことがある方は?~

 和紙について話すまえにどうしても聞きたかったことです。

結果は、半分半分くらいでしたが、ちょこっと「いいえ」の人が多かったようです。

(でも「いいえ」と言っている方も実際は触れているんですよね…。

理由はご参加いただいた方々に説明させていただきました)

 

~質問2:質問1ではいと答えた方は何で手に取りましたか?~

 こちらも気になる質問で、意外な回答でもありました。

折り紙、紙漉き体験は想定しておりましたが、名刺入れ、懐紙や箸置き、筆箱などは意外でした。

皆さん、身近で和紙に触れていらっしゃいました。

和事を習っている方も多かったのかもしれませんね。

 

~質問3:和紙はどうやって作られているかご存じの方は?~

 こちらも半分半分のご意見に分かれました。

当然、和紙は何から作られているかもご存じの方も同様の人数だったように思えます。

ここで、手すき和紙の製造工程を説明しました。

途中、音声が切れるというハプニングが起こり、口頭の説明だけで進めるのがちょっと残念でした…。

途中、クイズ問題を出しながら進行し、浅草と東京和紙でもっとも重要な浅草紙について説明しました。

これも本来はHPを見ながら説明したかったのですが、昔の浅草紙を模倣した和紙を見せながらお話しました。

 

今はコロナ過で中止しているのですが、浅草紙の歴史をたどる街歩きツアーを開催しているので、落ち着いたらぜひご参加いただけると嬉しいです。

 

~参加者からの質問:和紙と洋紙の違いはなんですか?~

参加者の皆さんからも質問を頂いたので、ここで改めて説明したいと思います。

和紙といってもいろんな和紙があります。

当方は楮(こうぞ)という植物から手作業でつくっている手すき和紙ですが、他にも機械で製造していたり、別の材料などを混合して作っている和紙もあります。

なので、一概で違いを見分ける方法というのは難しいと思います。

その中でもわかりやすいのはまずちぎってみることです。

和紙は基本的に植物の木皮の繊維のみで作られているため、とても繊維が長いです。

洋紙の場合は、パルプなどを粉砕して接着剤で固めてシート状にしたものが大半なので、繊維がとても短くすぐに破けます。

あと洗濯してみるのもわかりやすいですね。

レシートを洋服のポッケに入れっぱなしで洗濯機に入れてしまった経験がある方はすぐにお分かりだと思います。

 

~参加者からの質問:海外で和紙を作ることは可能ですか?~

 上記にも明記しましたが、和紙にも種類があるのでここでは古くから伝わる手すき和紙を作れるかどうかでお答えします。

地域によっては可能ですが、大半は難しいと思います。

なぜなら水が違います。

日本は軟水なので薄くなめらかな和紙を作ることができます。

アメリカ、ヨーロッパ、中東系は硬水のため、和紙作りに大事なトロロアオイのネリ(粘り成分)が効きません。

当方も昨年海外で和紙作り実演やワークショップをする際は、軟水の水を購入して混合して開催しました。

また、原料を何を使うのかにもよりけりです。

基本的に楮(こうぞ)などの和紙原料は全世界に原生してるわけではないので、植物が変われば製造方法も変わります。

中国から紙作りが始まり、日本へは薄い和紙を作る技術が向上し、ヨーロッパ系には厚みのある紙作りが伝播しました。

よって、どんな紙を作るかで答えも変わります。

 

~参加者からの質問:和紙で絵本は作れますか?またコピー用紙はありますか?~

国産原料で作った手すき和紙で作るならば高額な値段になります(;^_^A

また、基本的に和紙は印刷には適しません。

繊維の問題です。

和紙は毛ば立ちやすいので、印刷機のローラーに繊維が絡まり止まってしまうリスクが高いです。

また、紙糞(しふん)といって繊維のカスが表面に残ってしまうので印刷しても白点のように剥げてしまいます。

ただし、原料は問わず機械で漉いた和紙で印刷している工場があります。

当方でもそこで和紙千代紙を製造したことがあります。

そこならば印刷できるので、絵本を作ることは可能です。

また、同様に家庭用プリンターに適したインクジェットやレーザー用和紙も他社からいくつか販売しています。

コピー用紙までは安価ではありませんが、普通にプリントすることは可能です。

 

~質問4:これが和紙で作られていたら手に取るかもと思うものは何ですか?~

そろそろ時間が迫ってきたので、もっとも重要な質問をさせていただきました。

特に最近和紙に触れたことがないと答えた方に聞いてみたかったのです。

今回は、触れたことがある方も含めて答えていただきました。

名刺、財布、パスケース、かばん、上着、家具、食器などなどでした。

中には「食べられるものがあったらいいな」と回答されている方もいらっしゃいました。

皆さんが答えられたもののほとんどが和紙でも作られて販売しています。

当方でもパスケース、かばん、名刺も作っていますし、座布団も作っています。

shop.thewashi.tokyo

サンプルでは、酒器、ソファー用の和紙も作りましたし、他社では洋服を和紙で作っていますし、もともと日本では「紙布(しふ)」や「紙衣(かみこ)」と言って和紙で作られた着物などがたくさんあります。

食べられるものといえば、当方では「食す和紙プロジェクト」も行っています。

今は、コロナ過でできていませんが「食す和紙ワークショップ」も開催しています。

 

~最後に

時間ギリギリまでお話させていただきましたが、まだまだ伝えきれていないこともたくさんありました。

最後に和紙に関する言葉があるのでいくつかご紹介してイベントは閉幕となりました。

私が一番に伝えたかったのは、購入者側も気にして情報をキャッチする力をつけてほしいということでした。

当方だけでなく他の和紙屋さんもあらゆる方法でみなさんに情報を提供しています。

当方は、このWEBサイトだけでなく、SNSもほぼ毎日更新していますし、実店舗も運営しています。

そこには和紙や水引に関する情報や商品をお伝えしています。

当初「和紙の活用方法を教えてほしい」という質問に答えてほしいといわれたのですが、違和感を感じていました。

たくさん発信しているのにも関わらずその質問で何を求めているのかが分からなかったからです。

なので、あえてこちらから質問4を提示させていただきました。

結果は、存在している商品ばかりでした。

だからこそ受け身だけでなく関心をもって収集していただけるようにと切に願います。

需要と供給がバランスよくなければ、和紙だけでなく伝統工芸は廃れていく一方です。

これをきっかけに興味をもって行動していただけることを願うばかりです。

当方もどんどん情報を発信して受け取っていただけるように精進します。

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最後までお話を聞いていただき、本当にありがとうございました。



   

#papermaking #Washi #WashilaboTOKYO #handmade #Traditional