久しぶりに対面式のリアルワークショップを開催!<和紙文様歌舞伎編>

こんにちは。

東京和紙の篠田です。

今回は、とても久しぶりに対面式のリアルワークショップを開催しました。

コロナウィルス感染防止をしたうえでのワークショップ。

狭いスペースの中でどんな風に開催したのかなどをご紹介したいと思います。

換気、消毒、飛沫などなどクリアしなければならない点を一つずつクリアして開催にいたりました。

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今回はリクエストも頂いたので、和紙に描かれた文様の歌舞伎編を紹介するワークショップでした。

内容は、和紙に描かれている歌舞伎文様についてクイズ形式で知識や情報を深めていくセミナースタイルのワークショップでした

当然、飛沫の問題がありますからマスクは必須です。

そして、メインに話す私はある程度距離をとって所々クリアファイルで口元を隠しながら説明を進めました。

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参加者の方にはL字に座って頂き、私は距離をとるため立って進行する形をとりました。

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換気は、ドアを両方開けてサーキュレーターを使って風を外へ流れるようにしました。

今日はちょうどよい気候だったので、開けていても問題なかったのが良かったです。

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いままでは私の方でサーブして和紙茶を提供していましたが、感染予防のためセルフで入れて頂く方法に変更しました。

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自分で茶葉を選んで急須に入れて自分でお茶を汲むスタイルはとても好評でした。

これは今後もこのスタイルで進めようと思います。

これならば私も安心です。

お茶菓子も個包装されている季節限定のエンジェルパイにしました。

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いよいよ歌舞伎文様についての紹介に進みます。

基本的に和紙は私が指をさして見やすいところに置いて、極力参加者の方々には触れずにすむように意識しました。

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今回は特に紹介しない歌舞伎文様が描かれた和紙は別スペースに置いて必要な時にそれを取って目の前にお見せしました。

参加された方は、歌舞伎にあまり詳しくないということでしたが、江戸時代の歌舞伎や町民たちの風景を想像しながら文様を見比べていらっしゃいました。

和紙について知識を深め、歴史を学んでイメージを膨らますことができるワークショップだと思っています。

文様はたくさんあるので1回だけでは全てを紹介しきれません。

是非、これをきっかけに何回かご参加頂けると嬉しいです。

現在、オンラインも対面式のリアルなワークショップもリクエストを受け付けております。

歌舞伎文様に関してはこちら

歌舞伎文様以外にも花文様、道具文様、動物文様などなどご紹介することができます。

また、オンラインでも受け付けております。

来月15日と18日に、秋編を開催予定です。

対面式よりもショートバージョンになっています。

まずはどんなものかを知りたい方にはおすすめですよ。

 

今後も、感染防止を徹底して皆さんにご参加頂けるようにしていきます。

作るワークショップもオンラインも対面式リアルワークショップもお待ちしております!

 

またまたオンラインワークショップを開催します<水引あわじ結び編>

こんにちは。

東京和紙(和紙ラボTOKYO)の篠田です。

先月は、セミナースタイルのワークショップを開催しましたが、

今回は、作るワークショップをオンラインで初開催します。

参加申込頂いたらキットを購入頂き、そしてオンラインでワークショップを開催する方法です。

まだまだオンラインは慣れていないので、回数を増やしていきたいと思います。

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9月は、水引結びのオンラインワークショップを開催します。

詳細はこちら(キット込みの料金となっています)

tabica.jp

あわじ結びとは、水引結びの基本となる結び方です。

この結びがマスターできると他の梅結びや松結びなどバリエーション多く結ぶことができるようになります。

そもそも水引とは?

https://thewashi.tokyo/about-washi/

開催日は、9月21日(祝)と26日(土)の10時半からとなっています。(同じ内容)

どちらもご都合が悪いけど参加してみたいという方は日にちのリクエストも受付しております。

水引結びワークショップは、イベントや展示会などで数多く開催してきました。

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基本的にテキストを使わずに、その場で私が見本を見せてその通り結んで頂くと簡単にしかも短時間で完成できます。

外国人の方にも身振り手振りでお伝えできたので、オンラインでも教えることができるのではと考え、チャレンジしてみることにしました。

「動画を見てチャレンジしたけどうまくいかなかった」

「本を見たんだけど、写真と同じようにならなかった」

「沢山の本数で結んだらぐちゃぐちゃになってしまった」

などなど水引結びにチャレンジして挫折された方々のご意見を伺い、

問題点だった点をクリアできるように進め方を考案しました。

当日は、私の手元をアップにした画像をご覧頂きながら説明していきます。

 

キットのみも販売しております。

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tokyowashi.theshop.jp

キットは、あわじ結びだけえなく梅結びの作り方も入っています。

外国人向けに英語で説明しているキットも販売中です。

www.etsy.com

参加頂いた皆さまのご意見を伺ってどんどんバージョンアップさせていきたいと思います。
是非、お時間ある方はご参加くださいませ。

 

 

 

オンラインワークショップをやってみました!<和紙文様編>

こんにちは。

東京和紙の篠田です。

先日は、和紙作りのオンラインワークショップの模様をご紹介しました。

今回は、和紙に描かれた文様を紹介するオンラインワークショップについてご紹介します。

作るワークショップではなく、解説を聞くセミナースタイルに近い内容です。

しかし、ただ話を聞くだけでは単調になり途中で飽きてしまうので工夫を凝らしたワークショップとなっています。

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和紙文様オンラインワークショップ<夏編>

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和紙(特に千代紙など)にはたくさんの文様が描かれて、

そこには様々な意味や歴史が含まれていて、とても奥深いです。

また、数百を超える文様が存在するのでリピート率が高いワークショップとなっています。

今回は、夏の風物詩に特化した内容にしました。

 

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これは、当日配布した資料の一部です。

ところどころ( )になって文字が隠れています。

このワークショップは、ただ私の説明を聞くのではなく、クイズ形式で答えながら進めていきます。

なので、寝ている場合ではありませんよ(笑)

ちなみに、朝顔には別の名前があってそれが文様の名前にもなっています。

「牽牛子」と書きますが、なんと読むか分かりますか?

文様といっても幅広いエピソードがあるので頭フル回転でご参加頂けます。

ショートバージョンにしましたが、それでも約60分の内容となりました。

今回の参加者は男性でした。

「以前から興味はあったんですが、リアルでのワークショップには距離や時間の問題などで抵抗があったのですが、オンラインになってようやく参加することができました」というご意見を頂きました。

オンラインで、なかなかワークショップを開催するのは難しい部分もありますが、参加していただける方のハードルが低くなったことは確かなようです。

今後は、リアルとオンラインと両方開催していきたいと考えています。

さらに、内容をだれでも分かるようにして子供向けや外国人向けにも変化させていきたいと思っています。

 

特別に一つ和紙文様をご紹介します。

そろそろ8月も終わりなので、一つ夏の風物詩に関連する文様です。

向日葵文様

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ひまわりのような大きな花は、地球や大地からの(   )をたくさん吸収し、周囲に良い気を充満させると考えられています。
また、地球や大地だけでなく周りの悪い気を吸い取って浄化し、良い気に変えて戻すこともできると言われています。

ひまわりは、太陽に顔を向けているのが特徴ですね。

 

( )に入る言葉は、その姿がヒントになっていると思います。

是非、あなたも想像してどんな言葉が入るか考えてみてください。

答えを知りたい方は、コメントまたはメッセージ頂けますと嬉しいです。

 

今後も和紙文様をたくさんの人にご紹介していきますね。 

オンラインワークショップやってみました!<和紙作り編>

こんにちは。

東京和紙の篠田です。

先週、いよいよオンラインでのワークショップを開催してみました!

対面でのリアルなワークショップとはちがう発見がありました。

今後も力を入れていかなければならないと実感しました。

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和紙作りオンラインワークショップ

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いきなり初回が作りながらのワークショップです。(^^;)
Zoomやカメラなどにまだ慣れていないので、今回はモニターさんにお願いしてワークショップを開催しました。

事前に使用する道具と原料をお送りしました。

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今回のテーマは、「身近な道具で本格的な和紙を作る」です。

実際、私たちや対面でのワークショップで和紙を作る場合、専用な道具で特殊な植物を使って和紙を作ります。

ただ、オンラインにした場合様々な問題が出てきてなかなか実現が厳しいと思いました。

和紙の原料は植物から作られた本物を使って、家にある身近な道具を使って本格的な和紙作りを体験頂けないかと試行錯誤しながらテストを繰り返しました。

そして、今回実現に至りました。

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今回は、10歳の女の子とお母さんが参加して頂けました。

写真はオクラをみじん切りにしています。

オクラの粘り気を使って和紙の繊維を水の中で浮遊させます。

本来は、「トロロアオイ」という植物の根っこを使用します。
トロロアオイとは?

https://thewashi.tokyo/about-washi/

これは、保存や粘り気の抽出など職人ではないとなかなか難しいです。

他にも化学薬品で代用できるものがあるのですが、これも分量を間違えるとどえらいことになるため、簡単にはいきません。

そこで、オクラを代用することにしました。

オクラは、トロロアオイの親戚みたいな野菜です。

粘り気は弱いですが、少しでも本格的な和紙作りに近づけると思い実践しました。

体験した女の子も一番楽しかった工程は、「オクラを切るところ」と言われました(^^;)

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パソコンとは別に第二カメラを設置して手元を見せながら、iPhoneでは作業している私自身の姿を映し出して顔を見ながらの作業を進めていきました。

水を使用するため、汲んだり捨てたりで動きのある内容です。

アイロンを使用して乾燥させて和紙が完成!

きちんとした和紙が作れて一安心。

学校でも和紙作り体験に参加されたことがあるそうですが、その時とはちがう作業工程が体験できて楽しんでる様子でした。

3時間位かかってしまうかも予測していましたが、実際は約90分のワークショップとなりました。

この内容であれば、親子だけでなく大人でも楽しんで頂けるのではないかと考えています。

ちなみにこんな感じで撮影して進めていました。

パソコンは古いので画面はややぼけていますが、iPhone11はとても綺麗な画質でした。

第二カメラのビデオカメラも寄りや引きができるので、手元を見せるには便利でした。

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実際に開催してみて改善する点はいくつか見つかりましたが、映像が切れることなく音声も相手に聞こえて向こうの話もきちんと聞くことができてひとまず安心しました。

今回は一組でしたが、今後は参加人数が増えても同様に対応していけるように日々研究していきたいと思います。

次回は、セミナースタイルのオンラインワークショップをご紹介します。

オンライン和紙ワークショップ始めます!

こんにちは。

東京和紙の篠田です。

今回は、オンラインワークショップについてご紹介します。

コロナウィルス感染の影響でなかなかショップにいらして頂いてのリアルなワークショップの開催は厳しい状況が続いております。

商品販売もワークショップ開催も新たなチャレンジが必要になってきていることを実感しております。

不慣れな点ばかりありますが、全国の方からご参加いただけることが可能なワークショップはとても期待もあります。

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一番最初は、和紙文様ワークショップ

もともとリアルでワークショップを開催しておりました。

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作るのではなく、さまざまな和紙に描かれた文様についての歴史や物語や縁起についてご紹介しております。

和紙文様とは?

聞きなれない言葉だと思います。

和紙文様、つまり和紙に描かれている文様のことです。

皆さんには、千代紙や折り紙と言った方がなじみ深いと思います。

桜や梅、鶴や亀など、さまざまな柄(文様)が描かれています。

絵柄は膨大で約800種類以上と言われています。

その一つ一つには昔から伝えられている意味が込められています。

中には語呂合わせで語っている文様もあります。

 

なぜ、それを紹介しようと思ったのか?

皆さんが一番手に取る和紙といえば千代紙だと思います。

私自身、一番最初に商品を作ったのは千代紙の大判にあたる友禅和紙でした。

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最初は何気なく自分の好みで柄を選んでいました。

しかし、なぜこの絵柄が描かれているか徐々に興味がわいてきて、思い出したことがありました。

実は、美大に通っていた時に文様を自分で作って描く課題があったのです。

もちろん、その時は和紙にはまったく興味もなく、一つの課題としてこなすだけでした。

ただ、振り返ってみるとさまざまな条件などがあったことを思い出しました。

また、昔の人の知恵や願いを込められた文様であることが分かり、日本人であってもしらないことばかりです。

しかも、現代に通じることばかりなのも発見。

最近話題になった「アマビエ」もコロナの終息や疫病退散の願いが込められてさまざまなものに描かれています。

それは、日本人の気質として古くから繋がっていたことを感じもっともっと様々な文様について広めたいと思ったのがきっかけです。

また、当方は和紙屋です。

それならば和紙に描かれている文様にフォーカスして伝えて、より身近に関して頂こうと思ったしだいです。

8月はテスト的に開催

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スタートしようと決意したのはいいけれど、パソコンやカメラや動画など慣れないことばかりです。

今回初めてホストになるので分からないことだらけ…。

テストも兼ねて参加費をリーズナブルにして短時間のワークショップを今月は実施しようと思っています。

通常は、花文様、植物文様、動物文様(陸編、羽編、水編)、道具文様、自然文様、歌舞伎文様とそれぞれ項目をわけて開催しておりますが、

今回は特別に「夏の風物詩」に関する文様をご紹介予定です。

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それでも種類が豊富なので2回に分けて開催予定です。

第一回目は、8月11日の19時スタートです。

詳細はこちら

平日の夜開催なので、お仕事から帰ってきてからご参加頂けます。

第二回目は、8月22日の13時スタートです。

詳細はこちら

二回目は、土曜日の昼間から開催します。お休みの日にも参加頂けます。

どちらもZoomを使用してワークショップを開催します。

参加者の方には事前に資料をお送りしますので、それをプリントアウトするかipadなどの別のソフトウェアでご覧頂ければ幸いです。

資料は、ところどころ空欄にしています。

当ワークショップはクイズ形式にして皆さんにも想像して頂きながら参加頂きます。

それぞれの文様のストーリーをイメージしながら楽しんで頂こうと思っています。

また、ご参加頂く方にはお得なクーポンもご用意しております。

ぜひ、お時間ある方はお家でご参加頂けましたら嬉しいです。

今回は夏編ですが、今後も秋編、冬編なども開催予定です。

他にも実際和紙で作品を作るオンラインワークショップも企画しております。

スケジュールが決まり次第ご紹介しますね。

 

野菜和紙誕生!<アスパラガス和紙>

みなさん、こんにちは。

東京和紙の篠田です。

新しい和紙を作ってみました!

お役目が終わったおみくじに続き、「もったいない」から生まれた和紙です。

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野菜で和紙を作ってみました!

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今回は、アスパラガスです。

きっかけは、色々ありますが一つにコロナウィルス感染もありました。

飲食店や農家さんが売れずに野菜などが廃棄されるニュースが各地から流れてきました。

東京和紙は、「食す和紙」プロジェクトをやっていて、和紙を作るのに大事なトロロアオイも野菜でもあります。

化学薬品や化学漂白を一切しないで和紙を作っているので、「安心安全」で「身近に感じられる和紙」を目指しております。

そこにはやはり野菜で和紙を作れればと色々調べていました。

スーパーにいくと見切り品の野菜が色々あってそこからアスパラガスをチョイス。

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和紙にする場合、新鮮な野菜よりも水分が抜けてきている状態の方がベストです。

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和紙は、セルロースから出来ているので野菜も繊維(不溶性)が多いものが好ましいです。

その点、アスパラガスは強い繊維があるので適していると思います。

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にがりを入れたお湯で煮て余計な成分をアスパラガスから抜いていきます。

今回は初挑戦ゆえ長めに茹でました。

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茹でたアスパラガスはバラバラと繊維がほぐれてきてます。

ちょっと煮たネギのようにも見えますね。

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野菜のみの繊維だけで作りたいとも思ったのですが、和紙の原料である楮(こうぞ)よりも繊維が弱いので紙になりにくいと考え、今回は混ぜて漉きました。

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緑色のアスパラガス繊維が綺麗に入っていますね。

この写真はまだ濡れている状態です。

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乾くと色あいも変わってきました。

太陽に当てると変色が激しくなるので日陰で風通しの良いところで自然乾燥させました。

とても素朴で温かい和紙が完成しました。

みなさんにもほっこりしていただけるものをお届けてしていきたいと思います。

他の野菜もどんどんチャレンジしていきたいと思います。

(現在、ネギとキャベツをテスト中(^^;))

七夕に関する和紙と文様について

こんにちは。

東京和紙の篠田です。

七月七日は七夕ですね。

短冊に願いはもう書きましたか?

私は、「コロナ退散」「健康第一」「商売繁盛」を書きました。

(動画を見てね)

七夕はとても和紙とつながりが深い行事の一つです。

その理由を少しですが、ご紹介します。

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1、七夕と和紙のつながり

江戸時代までは、日本の紙といえば和紙だったので、願い事なども和紙に書いていたことでしょう。

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実は奈良時代には、梶の葉に願い事を書いていたのです。

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これが梶(かじ)の葉です。

万葉集にこんな歌が記されています。

「我が背子にうら恋ひ居れば天の川 夜船漕ぐなる梶の音聞こゆ」

(あの方に恋い焦がれていると天の川から梶の音が聞こえてくる)

また、平安時代の『後拾遺和歌集』には、

「天の川とわたる船の梶の葉に思ふ事ことをも書きつくるかな」

という歌が記されています。

七夕には里芋の葉に受けた露で墨をすり、梶の葉に恋文を書いて川に流すと願いが叶うと言われていたそうです。

ロマンチックですね~~。

また、七枚の梶の葉に歌や詩を書いて供える風習は、恋の成就だけでなく、技芸の向上にも縁起が良かったようです。

(他にも神様が召し上がる器としても供えられていたそうです)

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予想以上に大きいサイズの葉なのです。

では、なぜ和紙とつながりがあるのかというと、梶も和紙の原料なのです。

梶=クワ科 コウゾ属

楮(こうぞ)よりも少し緑色の幹をしています。

地域によっては、梶の方が多く栽培されているため主原料にされている和紙屋さんもいらっしゃいます。

東京和紙も、主に楮(こうぞ)を原料に和紙を作っていますが、梶の木も原料に含まれています。

(実は、東京にもあちこちに生えています)

梶の葉に歌を書いていたのも納得できるものがあります。

紙になる前にも深いつながりを感じます。

これからも楮(こうぞ)だけでなく、梶(かじ)の木からも和紙を作っていきたいと思います。

是非、皆さんのお近くに梶の木を発見したら、教えてくださいませ。

2、七夕に関する和紙文様

和紙文様と聞くとなんのことが分かりにくい方もいらっしゃるでしょう。

いわゆる「千代紙」や「折り紙」と聞くとイメージしやすいですね。

華やかな絵柄が連続に刷られている和紙を総称して

「友禅和紙(ゆうぜんわし)」と言います。

この一つ一つの絵柄(文様)には縁起の良いエピソードや深い意味があるのです。

着物や器などに描かれている文様と意味は同じです。

ただ、当方は和紙屋なので、和紙に描かれている文様を中心にご紹介してます。

★七夕文様

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七夕文様が刷られている和紙(友禅和紙)です。

笹の葉や短冊が描かれていますが、他にも糸巻や琴や筆なども描かれていますね。

実は、織姫や彦星の伝説だけが七夕ではないのです。

もともと奈良時代に手芸の上達を願う「乞巧奠(きっこうでん)」の宮中行事が元に織姫と彦星の中国の伝説や星祭伝説が組み合わせて現在の七夕があると言われています。

梶の葉の項目でも技芸の向上を願うと明記していた通り、いろんなものが組み合わせて現代まで受け継がれています。

よって、願いが叶うだけでなく芸術面でも上達できる縁起の良さが込められています。

★星文様

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七夕には短冊に願い事を書いて星に祈りますね。
星は宇宙に神を感じる文様と言われています。
平安時代から陰陽五行説をもとに天文や暦を占う陰陽道がさかんになり、そこから星を文様化されるようになったと言われています。

また、円を星に見立てた文様もあります。

★笹文様(竹文様)

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七夕には笹が必須ですね。

笹=竹ですね。

竹は神聖な植物として古来より神事に多く用いられてきました。

まっすぐに勢いよく伸びて成長が早いことから物事が加速して進められると言われています。

また、笹と塩で作る竹塩は魔を祓うことができると古事記にも記載されています。

★短冊文様

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これも七夕には欠かせませんね。

もちろん、「願いが叶う」の縁起の良さを込めています。

他にも平安時代から、長細い和紙=短冊に歌を書いていたことから芸術を高めるとも言われています。

★牛文様

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彦星は牛飼いでしたね。

牛は、天満宮(別府)の臥牛(がぎゅう)像から、天神様の使いという説があって願い事を聞いてくれると言われています。

また、牛の像を撫でると病気が治って長生きできるという信仰が江戸時代から始まったそうですよ。

★反物文様?

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織姫は機織りの技術が素晴らしかったと言われています。

七夕を「機まつり(はたまつり)」と呼んでお祭りをする地域があります。(埼玉県蕨市

機織りとはつまり反物を織り上げていくことですね。

和紙には反物や着物、袖などを描いたものが多いです。

文様としては過去確立されたものは見つからなかったのですが、調べていくと縁起の良いエピソードがありました。

結納では、両家がそれぞれ縁起の良い結納品を贈り合いします。

指輪、熨斗などの他に結納金があります。

これは「小袖料」と言われています。

昔は、現金ではなく現物の着物や帯などを男性から女性に向けて贈られていました。

奥様の貞操と従順を示し、お返しとして女性から男性には夫の役目を表す袴が贈られたと言われています。

つまりは、双方ともに誠実で夫婦を添い遂げる円満を誓う意味があったのではと考えます。

現代では、現金となって「このお金で結婚の準備金にしてください」という意味になってきたようです。

結納金や小袖料に関しては諸説あり)

一つ一つに深い物語が見えて面白いですね。

七夕に関するエピソードは日本や中国だけでなくエジプトやフィンランドにもあるそうなので、世界的な行事でもあるんですね。

まだまだ他にも和紙に描かれた文様はたくさんあります。

興味がある方はぜひワークショップにもご参加頂けると嬉しいです。

tabica.jp

コロナの影響もあるので、オンラインセミナーも企画しております。

準備が整ったらお知らせしますね。

2020年の7月7日は、星が見えるか分かりませんがゆっくり夜空を見ながらひと時を過ごすのも風流ですね。

余談ですが、7月7日に雨が降ると「催涙雨(さいるいう)」と呼ぶそうです。