こんにちは。
ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。
久しぶりに和紙を染めるワークショップを開催しました。
一言で染めるといってもいくつかの技法があります。
ワークショップでは、代表的な5つ技法を体験頂きました。
今回は、なんと水引結びも併せて開催しちゃいました。
さて、どんな風にワークショップが進んだかをご紹介します。
今回、女性の方からのお申込みで開催されました。
参加理由を伺うと、日本在住されている外国人の方々に日本伝統の和紙をつかったワークショップを開くことになったそうです。
一度ご自分でトライしてみたそうですが、うまくいかなかったということで、
どうやれば成功するかを知りたくて参加されたそうです。
今回も感染対策として道具の使いまわしや手が直接触れないように対策しております。
ワークショップ内で行う染め方は5つ
*折り染め
*絞り染め
*板締め染め
*引き染め
*型染め
どれも簡単で、途中まではほぼ同作業なのでわかりやすいと思います。
和紙に関してはすでにご存じだったので、簡単に説明して作業に取り掛かります。
まずは折り染めから進めていきます。
当ワークショップでは、布用染料を使用します。
化学染料よりもやや薄くしか染まりにくいのですが、手や下水などについて安全なものを選んでいます。
作業も水彩絵の具と同様なので、使いやすいのも一つの理由です。
折り染め、絞り染めは読んで字のごとく、和紙を折ったり絞ったりして染めた方法です。
色の浸透具合でもグラデーションができてキレイですよ。
次が板締め染め。
本来和紙を板の中に挟み込んで染めるのですが、今回は割りばしを代用して染めていきます。
板があるところは染料が入らないため、白く残るのが模様の一つになりますよ。
引き染めは、刷毛で引きながら染色します。
今回は、柿渋を使って染色していただきました。
柿渋とは、天然の塗料でもありニスでもあります。
渋柿を天然発酵させているもので、紫外線に当てていくとだんだん色が濃くなるのが特徴です。
防虫や防カビの効果もあるので、今とても話題になっている塗料の一つです。
途中までどの工程も一緒なので、参加者には自由に色を選んで折り方も選んでオリジナル和紙を作られていました。
そして最後は型染めです。
型染めは、型紙をつかってインクをポンポン叩きながら染色していきます。
ステンシルという名前の方が一般的かもしれません。
型紙も和紙を柿渋を塗って作られた渋紙やPPで作られたものなどいろんな形を用意し、インクも日本の伝統色のものをご用意しました。
ポイントはスポンジを1色ごとにして混ぜないことです。
そうするとキレイな発色で染めることができます。
今回は、赤く染色した和紙もご用意しましたので、色の違いなどを楽しんでいただければと思います。
こちらには、サンプルや参加者さまの作品です。
アイロンを使って乾燥させていきます。(これは当方で対応します)
ワークショップ中もどんな風にすれば外国人の方も喜んでくれるかなどをお話させていただきました。
やはり染めるだけでなく何か活用できる何かを作るまでを含めると参加者は喜ぶと思いますので、私なりのアイディアをお伝えしました。
すいません、サンプル分しか写真におさめていませんでした…。
淡い色合いが温かみがありますね。
参加者さまのアンケートです。
復習はうまくいったかが気になります。
今回は布用染料を使用しましたが、ご自宅でやる場合は水彩絵の具でも十分に染められます。
当方は手すき和紙屋でもあるので、ワークショップでは当方が漉いた和紙を使用しました。
市販されている機械漉やその他の紙ではどのように染まるか、また染めている最中に破けることもあるので、いろいろ試してみていただければ幸いです。
外国人の方々にはほかに何か興味をもってもらえるものはないかという話になって、急遽水引結びのワークショップも開催しました。
こちらには、付き添いでいらしていたご主人も参加してお二人で作られました。
まず、お好きな色の水引を3本選んでいただき、1本で基本となるあわじ結びを作ります。
初めて結ぶ人には少数の水引で結ぶのがポイントです。
最初は、混乱されている部分もありましたが何度も結ぶうちに慣れてきていらっしゃるご様子でした。
次に3本でのあわじ結びにチャレンジしていただきます。
結んでいる中で水引の歴史や結びの意味などもご紹介してたらとてもストーリーがあって興味深いとおっしゃっていました。
無事にお二人ともあわじ結びが完成し、ストラップにしてお持ち帰りになられました。
ワークショップでサンプルとして染めた和紙でうちわを作りました。
これから暑い時期にはピッタリですね。
手前は前にワークショップで染めた和紙で作ったノートです。
コロナ過前は、染めた和紙で御朱印帳も作るワークショップも開催していました。
染めた後も何か活用できるものへと作っていくとさらに思い出深い和紙になると思います。
基本的に、ワークショップでは染めるまでの内容ですが、別途有料でうちわなどを作ることも可能です。
ぜひ、夏休みの課題などで作ってみてはいかがでしょうか。
水引結びは予約なしでもワークショップは開催しております。
詳細はこちら
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