こんにちは。
東京和紙の篠田です。
今回は、トロロアオイを育てる際のポイントをご紹介します。
数年前に専門の農家さんが一斉に栽培を辞めるというニュースが大体的に流れました。
その影響かさまざまな方から問い合わせを頂きました。
初めて育てる方には、なかなか細かい部分で分からない点が多々あると思います。
また最近、家庭菜園がブームになっています。
トロロアオイは、和紙を作るためにとても大事な植物です。
そして野菜でもあるので食すこともできますよ。(別名:花オクラ)
是非、この機会にチャレンジしてみませんか。
今回は、プランターで育てる場合に向けてのポイントとなります。
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まず、栽培方法はこちらをご覧ください。
Q:トロロアオイはいつまでに植えればいいですか?
A:基本的には、5月から遅くとも6月後半までに植えて頂くのがベストです。
気温の変動などで時期が前後しても大丈夫です。
これが、トロロアオイの種です。
房には細かい棘があり、触ると痛いので手袋などして種を取り出してください。
当社で販売している種は、半分に割ってあります。
直接土に植えてもよいのですが、発芽するものとしないものがあるので、
まず、水に漬けて芽を出させたほうが確実です。
最初はたっぷり水に漬けて置いてください。
水に浮くものもありますが、まずはそのまま漬けてみてください。
浮いているから芽がでないというわけではないので、様子をみてください。
場所は特に気にせず風通しの良い場所で構いません。
白い突起が芽です。
私の場合、もう少し芽が成長してから土に植えていきます。
毎日水は変えてくださいね。種が乾かないように。
Q:栽培するにはどこに置いて育てればいいですか?
A:太陽が常に当たって風通しの良いところがベストです。
日陰が多いとなかなか成長は遅いと思いますし、土がジメジメ状態が続くと根にもよくありません。
Q:プランターはどの位のサイズが良いですか?
A:花や実を育てるか、根を育てていくかで変わります。
まず、花や実を育てたいのであれば普通の横広や丸いプランターで大丈夫です。
円形タイプならば直径20cmに一苗(一粒)になります。
トロロアオイは、縦にも横にも伸びて花も大きいサイズです。
十分に栄養を注ぐには最低でも間隔をあけて育ててください。
(畑も約20cm以上間隔を開けて植えてください)
また、ベランダや屋上で栽培する際は一つ注意しなければならないことがあります。
ベランダなどは基本的にコンクリートです。
土と違って真夏はコンクリートの上は灼熱で熱気がこもります。
そうすると植物にも良い影響はしません。
必ず受け皿か上げ底されているプランターで熱気を遮断して育ててください。
100均ショップで販売しているプランターと受け皿で十分です。
現在、ショップ前で育てているトロロアオイです。
鉢のサイズが小さかったので、そろそろ植え替えをしようと思っています。
植え替えする際は、トロロアオイだけでなくまわりの土も一緒に移し替えてくださいね。
Q:室内でも栽培できますか?
A:答えは△です。
目的によりけりです。
これは、室内で育てたトロロアオイです。
日当たりもよくかなり温かい玄関だったのですが、かなり細い状態で成長具合も遅かったです。
上記の屋外で栽培しているトロロアオイと見比べても細さは歴然です。
こんな状態なので、花や実を育てたり根を太く育てるのは厳しいです。
光合成などがきちんとできる屋外で育てるのが一番だと思います。
(ただし、ドアを開けて風を常にいれて直接日光に当たる場所ならば成長具合も違うと思います)
Q:根を育てる場合はどれくらいのプランターがよいですか?
A:高さがあるプランターがベストです。
9号サイズ(高さ約29cm×間口20cm位)がベストです。
トロロアオイの根は深く深く成長します。
理想は、長くて太い状態がベストです。
畑で育てる方が大きく成長しますが、プランターでも十分に太く成長させることはできます。
当社で掲載している栽培方法をご覧になって試しに育ててみましたと言ってわざわざ送って頂きました。
ひげのような根が多いのは、栄養が少なかったからです。
それでもとても綺麗に十分粘り気がある根っこでした。
Q:プランターで育てるポイントはなんですか?
A:十分に栄養をあげ続けることです。
畑とはちがって、限られたスペースの土の中でしか育てることができません。
当然ながら土の栄養を吸収して植物は育ちます。
どんどん吸収して補給がなければ、植物も大きく育ちません。
なので、一番最初にプランターのめいっぱいまで土を入れずに徐々に土を増やして栄養ある状態を保ってください。
根を育てる場合も6分目位まで土を入れて苗を植えてください。
そこから様子をみながら土を増やして成長を見守ってください。
培養土であれば、元々肥料が入っていたりするので、あまり追肥せずに育てることができます。
1つの苗にたくさんの土の栄養が行き渡るようにしてください。
そのためにも間隔をあけて栄養の奪い合いをしないように最初から計算して植えてください。
もちろん、雑草が生えれば除去してください。
虫も葉を食べにきます。
特にアブラムシを毛虫とナメクジは大変です。
アブラムシはとにかく量がすごいです。
暑くなる時期は要注意ですので、対策をとってください。
私はあまり農薬などは使いたくないので、牛乳を霧吹きにいれて散布して対策をしています。
毛虫は半端なく量を食べます。
あっという間に大きな葉を1日で食い荒らしてしまい、そこらへんに糞をします。
私は、見つけたらはるか遠くに飛ばしています(^^;)
ナメクジはやはり湿気がある梅雨時期は大量に発生します。
特に花が好物なので、注意してください。
この場合もお箸などでつまんで塩水攻撃します。
植物なので、虫や蝶などはたくさん寄ってきます。
よい土だとミミズもいます。
こちらは、土の中を自然に耕してくれるのであえてそのままにしています。
専門家の方は違う意見かもしれませんが…。
まだまだポイントや質問などに回答できていないかもしれません。
それでも一つずつトライして頂き、植物から和紙に興味を持って頂けたら幸いです。
そろそろ種まきシーズンは終わります。
どんな風に育てるのか知りたい方はこちらをごらんください。