こんにちは。
ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。
東京の緊急事態宣言が解除されて、少しずつ元の生活に戻りつつあると思います。
当ショップでも、なかなかワークショップの宣伝がしにくかったのでちょっと安堵しました。
そこで久しぶりに23日の土曜日に和紙作りワークショップを開催しました。
どんな風に開催されたかをご紹介します。
解除されたからといっても、小人数開催でショップに入る際には手指消毒、検温をさせて頂き、換気しながら始めていきます。
道具類もなるべく共有せずにそれぞれに用意し消毒したものを用意しております。
手指消毒は、ご来店頂いたお客様にはお願いしております。
今回参加された方は、ご自分でオーガニックコットンを染色して商品を作られている作家さんでした。
あまったコットンを和紙となにかコラボしたいと思われてご参加頂きました。
一度、和紙漉き体験は参加したことがあるそうですが、実際どんな木で作られているかはご存じないということなので、ショップ前で栽培している楮(こうぞ)の木とトロロアオイの花を見て頂きました。
季節が秋に突入し、葉っぱも黄色く変色してきました。
トロロアオイの花も時期が終わる直前にタイミングよく咲いてくれました。
和紙作りにはどこの部分を使うかなどを説明し、実際作業していくワークショップに進みます。
和紙には楮(こうぞ)の皮の白い部分しか基本的に使用しません。
そこで、外側の鬼皮と真ん中のあま皮を取り除く必要があります。
なかなかヘラの角度や皮の状態がマッチしないと綺麗に剥くことが難しいです。
それでも試行錯誤しながら表皮とり作業を行っています。
次に3時間煮た白い木皮の傷やカスを取り除くちり取り作業を行って、繊維をほぐす打解(だかい)作業に進みます。
「無心になって叩いてしまいますね」との感想がありました。
まさに無になって叩き続けていくと細いキレイな繊維になっていきます。
少し水の中に入れてみると綿毛のようにふわふわした繊維になります。
「コットンもおなじような作業をします」と参加者さまもおっしゃっていました。
植物で何かを作る際は似ている作業があるのですね。
そして、いよいよ和紙漉(す)き作業に入ります。
コロナ過になってから基本的に私が最初に実演を見せてから、おひとりで道具を持って漉いて頂いています。
すくって揺さぶりながら水を落とす溜め漉きというやり方で和紙を漉きます。
一度体験をされているのですぐにコツが分かったご様子でした。
ちなみに当ワークショップでは、すこしチリが入った和紙を漉いて頂いています。
真っ白な和紙は他のワークショップでも体験いただけますが、チリ入りはちょっと貴重だと思うので、あえてそうしています。
葉書にイズ2枚が同時に漉ける道具なのですが、真ん中の枠を外ればA5サイズも漉くことができるので、希望をおっしゃっていただければ対応できます。
上に飾るものも和紙です。
これは、桜の花びら型の和紙を飾っていらっしゃいます。
ワークショップでは、その場でお持ち帰りいただけるように機械で乾燥させます。
その間は和紙茶を飲んでブレイク頂いています。
+αとして野菜入り和紙も漉いていただきました。
今回は赤ピーマン入りの和紙です。
機械で乾燥させると色が濃くでるので、長く保ってくれるといいのですが。
他は、モミジやクリスマスなど季節に合ったポストカードが完成しました。
参加者さまが自宅でも和紙を作ってみたくて道具などを探しているとおっしゃっていました。
当ショップでも身近な道具を使ってオンラインワークショップやキットを販売しております。
今月は、ショップがオープンして2周年です。
特別に自宅でも和紙が作れる方法をお伝えしました。
キットにも同じものが入っています。
自宅で作る場合は、道具を下に置いて上から原料を流す流し込み漉きになります。
ネリ(粘り成分)が多いと落水のスピードが遅いので表初心者でも面を綺麗にすることができます。
今回は、ご自分で染めたコットンを混ぜて和紙を作っています。
ワークショップでは、鉄板の上で乾燥させていますがご自宅で乾燥させる場合はアイロンを使用してください。
もっとコットンをほぐして和紙原料と混ぜれば平らな和紙ができますよ。
これからの季節は、クリスマスカードや年賀状を作りにワークショップにご参加いただけると嬉しいです。
また、上に飾るものもいくつかご持参いただければオリジナルの和紙カードが作れます。
(中には厳しいものもありますので、当日確認させていただきます)
是非、1回体験しただけで終わらせないでリピートになって頂いたり、おうちでも和紙作りをしていただけると嬉しいです。
他のワークショップも開催しておりますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。
また、何か実験をしてみたいと思っていらっしゃる方もぜひメッセージください。
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