水引結びで五輪マークとメダルを作ってみました!

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

8月8日に東京オリンピックが閉幕し、8月24日から東京パラリンピックが開幕されます。

他にもコロナ過の中ですが甲子園や他の競技大会も開催予定になっていますね。

歓喜に沸いた選手や大粒の悔し涙を流した選手、残念ながら試合に出れなかった選手などなどいろんなドラマがありますね。

競技大会が中止で虚しさを抱えている選手もいることでしょう。

選手だけでなく、関わった方々に向けてエールを送るべく水引でいろいろ作ってみました。

さて、どんな風に仕上がったかをご紹介します。 


 

~オリンピック~

まずは、東京オリンピックということで五輪マークを作ってみました。

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正式の規定カラーに近い水引を選んでみました。

意外にもちょっとくすんだ色だったのが驚きでした。

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まずは、5本まとめてあわじ結びを作ってみました。

順番は、オリンピック開会式前に飛んだブルーインパルスの順番と合わせてみました。

なんか世界の絆を感じますね。

もともとあわじ結びは、「結び切り」と言われ、ほどけないことから絆が壊れないと言われています。

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次は、梅結びで五輪マークを表してみました。

3本とも同じ水引ではなく、真ん中はキラキラ光る水引を入れて少しゴージャス感をだしてみました。

こちらも「結びきり」と言われてほどけません。

このピンバッチがあっても面白いかも。

次回のオリンピック開催時に販売してみようかな(;^_^A

動画も作ってみました。


www.youtube.com

 

~メダル~  

五輪マークだけでなくメダルも水引結びで作ってみることにしました。

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水引には、ゴールド、シルバー、ブロンズの色もあります。

ゴールドもいろんな色のゴールド水引があるので、今回はメダルに近い割と金ぴかするゴールドを選びました。

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結びは、メダルっぽく見える相生結びと輪結びの混ぜた感じにしました。

1本の水引をどんどん輪に通して完成させていきます。

これがちょっとややこしくて上級者向けな結び方なので、初心者の方は梅結びでも十分に素敵です。

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3つ完成させるとこんな感じになりました!

表彰台は、和紙にプリントしました。

写真では短くカットしていますが、メダルの紐になるところも水引で作られたリボンをチョイス。

1本の水引だけで結びと直径約4cm位の大きさの水引メダルになります。

メダルとして相手の首にかけてあげるもよし、プレゼントのオーナメントの飾りとしてくっつけるもありです。

水引も組み合わせていろんなバリエーションで楽しんでいただけると嬉しいです。

こちらも動画を作ってみました。


www.youtube.com

 

~最後に~

今回、東京オリンピックが開催されたことで、ひらめいて作ってみました。

スポーツだけでなく、周りの頑張っている人たちにこの水引メダルを作って送ってみてもよいのではないかと思います。

本物とはまた違う趣あるメダルができますよ。

余談ですが、前回1964年に開催された東京オリンピックの写真を発見!

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どうやら父が母とのデートで観戦したみたいです。

傘やレインコードを着ている人がいるので雨が降っていたみたいですね。

なんの競技を観ていたかは分からず…。

今回のオリンピックは無観客だったので、なかなかこのような思い出は作ることはできなかった人が多いですが、今回は今回でいろんな意味でインパクトあるオリンピックとして記憶に残ると思います。

早くまた自由に競技やイベントが開催されて観戦できることを切に願います。

来年の北京冬季オリンピックは実際に現地で観戦できるといいですね。

 

~キットも水引も販売中~ 

キットは、あわじ結びと梅結びが作れるものです。

shop.thewashi.tokyo

ショップでは予約なしであわじ結びのワークショップも開催しています。

(オンラインでの参加も可能)

また、メダル色の水引も販売しています。

shop.thewashi.tokyo

黒白などの水引も入ったセットで販売しています。 

是非、この機会に水引に触れていただけると嬉しいです。

 

 

 

 

#Mizuhiki #Washi #WashilaboTOKYO #handmade #Traditional #Olimpic #Medal

 

 

 

なぜかコーヒーゼリーの香りがするアメリカンチェリー入り和紙が完成!

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

テレビで野菜入り和紙が紹介されてからいろいろお問い合わせをいただいております。

特に野菜などを作っている農園や製造メーカーからもご連絡を頂き、まだ試していない野菜や果物がたくさんあることを改めて実感しました。

そこで今回は久しぶりに果物入りの和紙を作ることにしました。

ちょうど旬を過ぎて廃棄寸前だったアメリカンチェリーで作ってみることにしました。

最初はぶどうと同じようになるだろうと予想していましたが、実際は全く違いました。

さて、どんな風に和紙が仕上がったかをご紹介します。 


 

アメリカンチェリー~

実は、アメリカンチェリーは和製英語で実際の英語では、「Bing cherry」と言うそうです。

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日本のサクランボでは、皮は赤くても果肉は白いので色が抽出できませんが、

アメリカンチェリーならば、果肉も赤色をしているので和紙が染まるのではないかと考えたのがきっかけです。

そして、ぶどうに似ているので同じように赤く染まった和紙が完成すると想定しました。

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~ところが…~  

色を抽出するためにチェリーを煮ていくとどんどん色が変化していきました。

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最初ミキサーで攪拌した際は赤色だったのですが、どんどんこげ茶に近い黒色に変化していきました。

考えてみれば、水に漬けた際にどんどん赤から茶色に変化していったように思えますので、煮てどんどん黒さが増したのかもしれません。

とにかくこのまま作業は進めることにしました。

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ここまでくるとなんの果実や野菜で染めていたかが分からなくなりますね。(;^_^A

とにかく色が和紙原料に染まるように願って進めていきました。

~いよいよ和紙漉(す)き~

いよいよ染まった和紙を漉(す)いていきます。

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水は黒いですが、原料自体にはあまり色が浸透していないようです。

ほんのり色づく感じになりそうです。

そして、なぜかほろ苦い香りがしてきました。

決してチェリーを煮ている最中に焦がしていません。

苦いだけでなく甘味のある香りがします。

まるで、コーヒーゼリーのような香りが作業スペースに漂ってきました。

なぜ、この香りがするかは謎です(;^_^A

ポストカードと薄めのA5サイズの2サイズを漉いてみました。

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板干しすると全体的には染まっていないのが分かりますね。

それでもアメリカンチェリーの皮はしっかりと存在感があります。 

~完成~ 

色はついていないと思っていましたが、無地の和紙と比べるとそれでもベースにも色が入っているのが分かります。

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厚みのあるポストカードの方がより色合いが分かりますね。
そして、あのコーヒーゼリーの香りも残っています。 

ポストカードはオンラインショップでも販売しています。

shop.thewashi.tokyo A5サイズは、それぞれに少しずつ厚みも違うので、店頭のみでの販売とさせていただいています。

気になる方は是非、ショップにいらして厚み加減を確認していただけると嬉しいです。

~最後に~

下地の色はだんだんに抜けていくと思いますが、アメリカンチェリーの皮の色は残ると思います。

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化学薬品を使用していませんので、自然そのままの色や香りを楽しんでいただければ幸いです。

文章を書いて送るのもよし、

折ったり切ったりして作品を作るもよし、

プレゼントを包む包装紙や帯紙として使用するもよし、

文字を印刷してカードにするもよし。

アイディア次第でいろんな方法で楽しむことができます。

これからもどんどんいろんな野菜や果実にチャレンジしていきたいと思います。

まだまだメーカーさまや農園さまからのお問い合わせも大歓迎です。

試して作ったことがない植物の場合、必ずサンプルを作ってそれを確認してから実際の和紙を作らせて頂きますので、一緒に作っていく感覚を持って頂けると幸いです。

もちろん、個人のお客様からのお問い合わせもお待ちしております。

 

   

#Workshop #Washi #WashilaboTOKYO #handmade #Traditional #bing cherry #recycling

 

 

 

0711 和紙染&水引結びワークショップ久々に開催!

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

久しぶりに和紙を染めるワークショップを開催しました。

一言で染めるといってもいくつかの技法があります。

ワークショップでは、代表的な5つ技法を体験頂きました。

今回は、なんと水引結びも併せて開催しちゃいました。

さて、どんな風にワークショップが進んだかをご紹介します。 


 

~和紙を染めるワークショップ~

今回、女性の方からのお申込みで開催されました。

参加理由を伺うと、日本在住されている外国人の方々に日本伝統の和紙をつかったワークショップを開くことになったそうです。

一度ご自分でトライしてみたそうですが、うまくいかなかったということで、

どうやれば成功するかを知りたくて参加されたそうです。

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今回も感染対策として道具の使いまわしや手が直接触れないように対策しております。

ワークショップ内で行う染め方は5つ

*折り染め

絞り染め

*板締め染め

*引き染め

*型染め

どれも簡単で、途中まではほぼ同作業なのでわかりやすいと思います。

~いよいよスタート~  

和紙に関してはすでにご存じだったので、簡単に説明して作業に取り掛かります。

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まずは折り染めから進めていきます。

当ワークショップでは、布用染料を使用します。

化学染料よりもやや薄くしか染まりにくいのですが、手や下水などについて安全なものを選んでいます。

作業も水彩絵の具と同様なので、使いやすいのも一つの理由です。

折り染め、絞り染めは読んで字のごとく、和紙を折ったり絞ったりして染めた方法です。

色の浸透具合でもグラデーションができてキレイですよ。

次が板締め染め

本来和紙を板の中に挟み込んで染めるのですが、今回は割りばしを代用して染めていきます。

板があるところは染料が入らないため、白く残るのが模様の一つになりますよ。

引き染めは、刷毛で引きながら染色します。

今回は、柿渋を使って染色していただきました。

柿渋とは、天然の塗料でもありニスでもあります。

渋柿を天然発酵させているもので、紫外線に当てていくとだんだん色が濃くなるのが特徴です。

防虫や防カビの効果もあるので、今とても話題になっている塗料の一つです。

途中までどの工程も一緒なので、参加者には自由に色を選んで折り方も選んでオリジナル和紙を作られていました。

そして最後は型染めです。

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型染めは、型紙をつかってインクをポンポン叩きながら染色していきます。

ステンシルという名前の方が一般的かもしれません。

型紙も和紙を柿渋を塗って作られた渋紙やPPで作られたものなどいろんな形を用意し、インクも日本の伝統色のものをご用意しました。

ポイントはスポンジを1色ごとにして混ぜないことです。

そうするとキレイな発色で染めることができます。

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今回は、赤く染色した和紙もご用意しましたので、色の違いなどを楽しんでいただければと思います。

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こちらには、サンプルや参加者さまの作品です。

アイロンを使って乾燥させていきます。(これは当方で対応します)

ワークショップ中もどんな風にすれば外国人の方も喜んでくれるかなどをお話させていただきました。

やはり染めるだけでなく何か活用できる何かを作るまでを含めると参加者は喜ぶと思いますので、私なりのアイディアをお伝えしました。

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すいません、サンプル分しか写真におさめていませんでした…。

淡い色合いが温かみがありますね。

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参加者さまのアンケートです。

復習はうまくいったかが気になります。

今回は布用染料を使用しましたが、ご自宅でやる場合は水彩絵の具でも十分に染められます。

当方は手すき和紙屋でもあるので、ワークショップでは当方が漉いた和紙を使用しました。

市販されている機械漉やその他の紙ではどのように染まるか、また染めている最中に破けることもあるので、いろいろ試してみていただければ幸いです。

~水引結びワークショップも開催~ 

外国人の方々にはほかに何か興味をもってもらえるものはないかという話になって、急遽水引結びのワークショップも開催しました。

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こちらには、付き添いでいらしていたご主人も参加してお二人で作られました。

まず、お好きな色の水引を3本選んでいただき、1本で基本となるあわじ結びを作ります。

初めて結ぶ人には少数の水引で結ぶのがポイントです。

最初は、混乱されている部分もありましたが何度も結ぶうちに慣れてきていらっしゃるご様子でした。

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次に3本でのあわじ結びにチャレンジしていただきます。

結んでいる中で水引の歴史や結びの意味などもご紹介してたらとてもストーリーがあって興味深いとおっしゃっていました。

無事にお二人ともあわじ結びが完成し、ストラップにしてお持ち帰りになられました。 

~最後に~

ワークショップでサンプルとして染めた和紙でうちわを作りました。

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これから暑い時期にはピッタリですね。

手前は前にワークショップで染めた和紙で作ったノートです。

コロナ過前は、染めた和紙で御朱印帳も作るワークショップも開催していました。

染めた後も何か活用できるものへと作っていくとさらに思い出深い和紙になると思います。

基本的に、ワークショップでは染めるまでの内容ですが、別途有料でうちわなどを作ることも可能です。

ぜひ、夏休みの課題などで作ってみてはいかがでしょうか。

水引結びは予約なしでもワークショップは開催しております。

詳細はこちら

shop.thewashi.tokyo

 

   

#Workshop #Washi #WashilaboTOKYO #handmade #Traditional #calligraphy #stencil dyeing

 

 

 

0703 書道サロン@豊洲さまの講座でお話させていただきました。

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

書道サロンから和紙の話をしていただきたいと依頼を受けました。

オンライン講座だったので、ショップをオープンさせながらお話させていただきました。

オンラインだとなかなか実際の和紙の風合いなどが伝わらないのが難点…。

今回は、親子で参加される方々向けだったので何をどう伝えるかを考えました。

さて、どんな風に話を進めたかをご紹介します。 


 

~ワークショップ内容~

主催の書道サロン@豊洲さまは、今回はオンライン講座でしたが通常は豊洲にて書道教室を開催されていらっしゃるそうです。

詳細はこちら

ameblo.jp

書道には和紙がつきものということで、短時間ではありますが和紙について参加者の皆様にお話ししていただきたいというご依頼でした。

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~今回の参加者~  

ほとんど参加者の皆さんは親子でのご参加でした。

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和紙についてどれくらい知っているかを質問するとほとんどの方があいまいな知識しか持っていらっしゃらなかったので、和紙の材料や歴史、作り方を簡単に紹介することにしました。

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ただ一方的に話すのでは退屈になると思い、内容のメインは動画を使用することにしました。

簡単に和紙が何からつくられているかを説明してから制作工程の動画をご紹介しました。

次にクイズを出しながら和紙の歴史を伝えて、先日テレビでも紹介された野菜入り和紙について続けて紹介しました。

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残念ながら時間が間に合わず、参加者へのお手元に和紙は届かなかったのですが、主催の方に実際にぶどう入り和紙に書をしたためていただきました。

やはり画面ごしではなく、実物をみんなで見て頂きたかったです。

次回の教室では希望者の皆さんには実際に野菜入り和紙で書くことができるそうなので、反応が楽しみです。

ここで私が担当するコーナーは終了となります。 

~ここからがメイン講座~ 

次は実際に筆を動かすワークの時間でした。

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今回は、固形墨を実際にすって水墨画を書くそうです。

私はいったん席を外してサロンの講習に移りました。

やはりお子さんたちは筆を持って手を動かすと顔の表情が変わりますね。

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皆さんの作品が完成したら、全員で記念写真をパチリ。

ここには私も参加させていただきました。

やはり当方は和紙屋なので、うちの和紙で実際に書いて頂いたものを観たいですね。

野菜入り和紙だけでなく、無地和紙も販売しておりますので次回は書いてみての感想なども聞かせていただけると嬉しいです。

そして、書だけでなく、使う和紙にもより一層興味を持って頂いて今後も使っていただけることを心よりお待ちしていますよ。

また、他にも書道やアートなどで当方の和紙を使ってワークショップを開きたいという方はお気軽にお問い合わせくださいませ。

 

  

#Workshop #Washi #WashilaboTOKYO #handmade #Traditional #calligraphy #Ink painting

 

 

 

0629 久しぶりにショップでの和紙作りWSを開催!

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

ようやく緊急事態宣言が解除された6月下旬に和紙作りワークショップを開催しました。

現在、少人数での開催ならば受け付けています。

今回は、美大の大学生が参加されました。

卒業作品の参考にという理由でお申込みいただきました。

さて、どんな風にワークショップを開催したかをご紹介します。 


 

~和紙作りワークショップとは?~

当方は、東京の原料や水を使い、手作業で手すき和紙を作って販売しています。

ショップ前には実際に原料も育てています。

ワークショップでは、原料でもある楮(こうぞ)の皮を剥いたり、煮た白い木皮を叩いたりなど和紙作りの下準備も含めて体験いただけます。

詳細はこちら

shop.thewashi.tokyo

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狭いショップですが、あちこちに道具を用意して移動しながら制作していきます。

~今回の参加者~  

今回体験頂いた方は、美大の学生さんで、卒業制作の参考にという理由でお申込みいただきました。

テレビを観て申し込まれたのかと思ったら、たまたま「東京、和紙作り、ワークショップ」みたいなキーワードで検索したら当ショップがヒットしたそうです。

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作品の参考にというわけではありませんが、無地の和紙だけでなく梅入りの和紙も作って頂くことにしました。

梅入り和紙の動画はこちら


www.youtube.com

当ショップならではの、オリジナル和紙作りも体験いただくように企画しています。

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さっそくワークショップスタートです。

和紙についてはあまりご存じないようだったので、実際の楮を見せながら最初に工程を簡単に説明してから作業に入ります。

現在は、コロナ過でもあるため道具の使いまわしなどはせず、こちらの実技を観ていただきながら体験いただくようにしています。

まずは、楮(こうぞ)の木皮を白皮だけにする「表皮とり作業」です。

とてもきれいに鬼皮・あま皮と白皮を分けて剥いていらして、2本体験頂きました。

なかなかへらの角度が違うと剥きにくいのですが、スムーズでした。

次に、約3時間煮てクタクタになった白皮のゴミや傷を取り除く「ちりとり作業」です。

白皮を水の中で広げながら取り除くので、なかなか大変そうでした。

初めてだとどこまで取り除けばよいかが分かりにくい部分もあると思います。

そして、きれいになった白皮を木槌で叩く「叩解(こうかい)作業」です。

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量が少ないのもあって、叩くたんびにあちこち飛んでしまってお互い笑ってしまいました。

最初は力加減などもわかりにくいかもしれないので、リズミカルに叩くようにアドバイスしました。

途中で繊維がどのくらいほぐれているかをチェックするため、叩いた白皮を少し水の中に入れてチェックします。

本来ならば、長時間叩かなければなりませんが体験なのでさわり部分で次の工程に移ります。

そしていよいよ「和紙漉き作業」です。

ここで、トロロアオイの説明をしてネリを舟の中に入れて攪拌します。

参加者は手袋をしていただいて漉いて頂きます。

葉書サイズ2枚を同時に漉くか、A5サイズ1枚を漉くかを選ぶことができます。

今回は、A5サイズを選ばれました。

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まずは、当方が見本を見せて角度や量などをレクチャーします。

そして、いよいよおひとりで和紙漉きをしていただきます。

道具の角度や原料の量をどれくらいすくうかがなかなか説明だけでは理解するのは難しいかもしれません。

初回は、少し厚みのある和紙を漉く「溜め漉き」にチャレンジ頂きます。

二回連続ですくっていただくのですが、空気も入らずにキレイに漉くことができました。

ワークショップでは、2枚漉くことができますよ。

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もう一つの梅入り和紙も漉いて頂きました。

3回目なので、作業も慣れてすんなり漉いていらっしゃいました。

次に漉いた和紙に飾り付けをしますが、今回はあまり飾り付けをしたくないということだったので、そのまま圧搾に進みました。

簀から湿紙(しとがみ)を剥がして板の間に挟むまでは当方が作業して、押して圧搾する部分は参加者が体験頂きます。

まだ濡れいている状態だと和紙とは呼ばずに、「湿紙(しとがみ)」もしくは「湿地」と呼びます。

和紙と呼べるのは乾いてからなんですね。

ワークショップでは、機械で乾燥させてその場でお持ち帰りできます。

乾燥機は熱いので、当方で乾かしていきますよ。

約20分弱で乾きました。(すいません、写真撮り忘れてしまいました…)

乾燥させて頂いている間は、和紙茶を飲んでいただき質問タイムを設けています。

ご自分でも和紙を漉いてみたいご様子で、水と原料とネリの配合の質問を頂きました。

答えは、まちまちです。

まずどんな和紙を漉くかで配合も変わります。

厚い和紙と薄い和紙を漉くには技法も配合も変わります。

薄い和紙だと水を多めにしてネリをたくさん入れてとろみが強い状態にします。

逆に、厚い和紙だと原料を多くしてネリを少なくします。

比率はその時によってなので、感覚としかお答えするしかありません。

なかなか説明するのも難しいのです。

 

~最後に~ 

完成した和紙を見て触って満足されたご様子でした。

是非、この和紙で作った作品を観てみたいですね。

ショップでの対面ワークショップは、状況によって変更させて頂いています。

緊急事態宣言が発令期間は、東京都内在住の方限定とさせていただいています。

解除後は、それ以外の地域の方も承っております。

(どちらも少人数に限らせていただきます)

また、オンラインでも和紙作りは体験いただけます。

対面では作れない和紙を制作していただきます。

今後に向けて状況をみて改善をしながらワークショップも開催していきたいと思います。

興味のある方は是非、お問い合わせくださいませ。

 

  

#Workshop #Washi #WashilaboTOKYO #handmade #Traditional #papermaking

 

 

 

NHKオンデマンド番組にて和紙ラボTOKYOが世界に配信されています。

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

日テレ「ぶらり途中下車の旅」に続き、NHKからも取材のオファーを頂きました!

地上波でもなく、衛星放送でもなくオンデマンド番組でしたが、なんと世界に向けて配信されるとのことです。

15分番組で、江戸時代に一大産業だった浅草紙や、当方のオリジナル和紙「平成ASAKUSA和紙」を中心に紹介されることになりました。 

なんと、撮影期間は3日間。

ありとあらゆる角度から撮影されることとなりました。

どんな風に撮影が進んでいったかをご紹介します。 

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~ZeroWasteLife~

お問い合わせ頂いたのは4月の中旬でした。(実はぶらりよりも前でした)

日本のリサイクルに特化した事例について紹介する番組でした。

全編英語で、世界に無料で配信されるのはとても魅力的です。

コロナ過前までは、ヨーロッパや中東、アジアなど海外の展示会に出展していたので、当方を紹介するにはちょうど良いと感じました。

が、同時にNHKなどで当方の会社名やショップ名が一切紹介されないため、この番組を観たといっても直接に来店や購買につながるのはかなり難しいとも思いました。

しかも海外からの観光客がほとんどいない状況では、どこまで宣伝効果になるかも不安でしたが、いままでご注文を頂いた海外のお客様や、展示会などで名刺交換させて頂いた各国のみなさんに近況報告にもなってあらたなアピールになるだろうと思いなおし、取材を受けることにしました。

余談ですが、制作会社は大昔仕事でつながっていたこともあって、これもなにかの縁と考えたのもあります。

TBSの「オールスター感謝祭」の撮影に協力したのと同じ理由が込められています。

もちろん、日本でも番組を観ることができます。

全編英語で紹介されていますが、インタビューは日本語で話しているので、内容は理解できると思います。

www3.nhk.or.jp 

~第1日目~  

最初は、作業風景からの撮影です。

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お役目がおわったおみくじを水に浸して、クラッシュして繊維を細かくしたのちに和紙の元とミックスして道具の簀桁(すげた)を使って和紙を作るまでの一連を撮影しました。
これまた余談ですが、番組内で漉く道具の「簀桁(すげた)」を「簀の子」と説明されていましたが、漢字は同じでも商品がまったく違います。

せめてお寿司を作る際などに使う「巻き簀」の方が似ていたのですが…。(;^_^A

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撮影は、ゴールデンウィーク過ぎだったのでまだ緊急事態宣言が発令中でした。

よって、少人数のスタッフで、ショップも間隔を開けるためにお休みして衝立をはずして空間を広くして撮影しました。

撮影あるあるですが、今回も3分間クッキングスタイルです。

途中まで作業しているシーンを撮影して、次には事前に準備した完成品を紹介するので、撮影に入る前までの下準備がちょっとバタバタでした。

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和紙作りには9割下準備に費やすため、この頃は毎日バタバタでした。

また、おみくじをカットしているシーンは、石巻の内職ママさん達に写真を撮ってもらったものを放送で使って頂きました。

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またまた余談ですが、番組内では、カッティングチームと紹介されていましたが、おみくじのカットだけでなく水引結びや和紙巾着の下準備などオールマイティーに作業をお願いしています。

明日はロケの予定ですが、雨の予報が出ています。

なんとか大雨にならないことを祈るばかりです。

~2日目~ 

予報通り、どんよりしたお天気でした…。

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2日目は、隅田川をバックにインタビューと浅草神社に行ってお役目が終わったおみくじを頂くシーンの撮影です。

雷門を通って浅草神社に向かうシーンも撮影なのですが、緊急事態宣言発令中でしかも飲酒自粛もあって、ほぼ店は閉まって歩いている人もまばらな閑散とした中を歩かなければならなかったので、そこはちょっと苦労しました。

(賑わいを見せたかったようで、わざと開いているお店に近づきながら歩いていきました)

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浅草神社では、宮司である土師さまもご出演頂き、おみくじや浅草の歴史などをお話居ていただきました。

余談ですが、この時に頂いたおみくじは現在、石巻の内職ママさん達にカットして頂いています。

毎回けっこうな量を頂くので、なかなか使い切りません(;^_^A
だんだん、ぽつぽつの雨が降り出したなかでも撮影していたのですが、結局ザーザー降りとなって残った撮影は翌日に繰り越しとなりました。 

~3日目~

昨日と打って変わって快晴!

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残っていたシーンから撮影が始まりました。
(昔、和紙作り職人たちが住んでいたエリアを紹介するところです)

歩いている人も昨日より多かったので、昨日の撮り直しも少し撮り直したのですが、使われていませんでしたね…。

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ロケからまたショップに戻ってきて、今度は鞄作りの撮影です。

籠におみくじ入りの和紙を貼って、色を塗るまでを撮影しました。

同じく3分間クッキングスタイルなので、こちらも準備を用意しておきました。

他にも水引や和紙茶についても併せて撮りました。

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大事な大事な原料についても撮影していただきました。

ありとあらゆるものを目いっぱい撮影していただき、無事に撮りきることができたようです。 

~番組を観て~

6/11から放送がスタートしました。

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作業風景もスローモーションのシーンもあったり、インタビューシーンもあり、おみくじの紹介シーンもあって、内容てんこ盛りの15分番組だったと思います。

ところどころツッコミが入る部分もありましたが、全体的に伝えたかったことが紹介されていたと思います。

「Dear Kaho, I saw the program on Nhk Tv. It's so beautifull! It moved me
deeply and I'm happy with my love for Japan and for the many
relationships that in those years have allowed me to get in touch with
the "soul" of this wonderful country.」

イタリアで日本の商品を販売しているショップのマダムからの感想です。

当方の商品も置いていただいているお客様でもあります。

実際番組内で紹介された籠バッグがこのマダムのお店にて販売されるので、よいアピールになったと思います。

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撮影の際に途中まで色を塗っていた和紙籠バッグも現在仕上げている段階でもうすぐ完成します。

今後も各国で興味を持っていただけるように今回の番組を紹介しながら伝えたい想いなどをのせて紹介していきます。

 

またまた余談ですが、撮影に関して3日間同じ格好でお願いしますと言われておりました…。

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もちろん中に着ているTシャツやパンツは変えてましたよ。


   

#Omikuji #Washi #WashilaboTOKYO #handmade #Traditional #bag #recycling

 

 

 

実家の梅を入れてスイーツのような新作和紙を作ってみました。

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

6月5日放送された日テレ「ぶらり途中下車の旅」に出演させていただきました!

見逃してしまった方もhuruなどで視聴することができるのでぜひご覧くださいませ。

放送内では、廃棄寸前の野菜入り和紙を紹介させていただきました。 

放送終了後、真っ先に連絡がきたのは家族でした。

第一声が、「よそんちの野菜を何とかする前にうち(実家)の梅をなんとかしろ」

ということでどんっと梅の実が送られてきました。

どうやって和紙にするかの工程をご紹介します。 


 

~実家の梅~

ぶらり途中下車の旅」の撮影エピソードの紹介はこちらをご覧ください。

www.tokyowashi.com廃棄する野菜や果物をつかって新たな和紙を作っています。

そこで、実家から梅の実が送られてきました。

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 実家の梅の木は約60年以上も経つ老木です。

それでも毎年たわわに大きな梅の実がなります。

そして、収穫する前に落ちてしまう梅の実もたくさんあって家族も毎年困っていたそうです。

そこでテレビをみてこれだとおもって連絡してきたそうです。(;^_^A

とはいうものの、私自身もどうすればよいか途方に暮れてしばらく放置してしまいました。

いままで作っていた野菜入り和紙の製法とは少々変える必要があります。

色はなかなか染まりにくいですが、香りは残したいと思い種以外はすべて和紙に使用することにしました。

~まずは梅の処理~  

梅の実の皮は固いので、果肉と皮にまず分けて先に種がついた状態で煮ることにしました。

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こうやってみるとまるでコンポートでも作っているように見えますが、れっきとした和紙作りの一環です。

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皮は固く、包丁だけでは細かくできなかったのでミキサーを使って細かくしました。

こちらは後から煮ていきます。

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約20分位煮ると果肉がやわらかくなるので種をとって軽くつぶします。

だいぶ甘い香りが充満していますよ。

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写真を見るとまるでカレーを作っているように見えますが、和紙作りをしています。

果肉と皮を入れて再度煮ていきます。

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和紙の原料でもある楮(こうぞ)の白い繊維を入れて色や香りなどをなじませていきます。

この後、冷やしながら染み込ませていきます。

この状態ではかなり色が染まっているように見えますが、実際に漉くと変わるので加減がいつも判断が困ります…。 

~いよいよ漉(す)き作業~ 

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舟に大量の水を入れると色はかなり白くなりますね。

ただし、かなり果肉は目立っています。

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実際に漉いてみると、果肉の塊が目立ちます。

もう少しつぶす必要がありました。

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こうやってみるとよくわかります。
水を入れる前にもう少しつぶしておく必要がありました…。

かなりアピールが強いですね。

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板に干してみるとかなりボコボコしているのが分かります…。

和紙原料と果肉の配分もちょっと間違えてしまった気が…。

次回制作するときはもうすこし加減することとします。

香りはずっと残っていましたので、乾燥しても残ることを願います。 

~完成~

乾燥してみるとよい感じに作れたようにも思えるのは私だけでしょうか…。

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でもやっぱりもう少し果肉は細かくする必要がありますね。

ほんのり甘酸っぱい香りは残っているので、どこまで残るかが気になります。

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ちょうど、A4サイズでの野菜入り和紙の制作依頼があったので、そこに間に合わせることができました。

(ちなみに左から梅、ほうれん草、ぶどう、赤ピーマンの4種あります)

ポストカードはネットショップでも販売中です。

shop.thewashi.tokyo

是非、お便りや小さくカットしてギフトカードなどに使っていただけると嬉しいです。

他にもこんな野菜で和紙を作ってほしいなどリクエストありましたら是非お問い合わせください。

(現在、ねぎ入り和紙を制作中)

また、ショップではA4、A5サイズの梅入り和紙も販売していますので、ぜひお立ち寄りいただけましたらうれしいです。

野菜入り和紙で作った小物も今後も増やしていく予定です。

バリエーション豊富な和紙商品を取り揃えていきたいと考えていますので、ぜひ今後もチェックいただけますと幸いです。

 

動画でも紹介しています。


www.youtube.com



   

#Vegetables #Washi #WashilaboTOKYO #handmade #Traditional #plum #recycling