リピートさまの和紙作りワークショップ開催

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

先週、ショップにて和紙作りワークショップを開催しました。

前回も参加頂いた方がリピートしてご参加いただきました。

2回目なので、内容も変えております。

和紙漉(す)きを中心として、いろんな和紙を作っていただきました。

どんな手すき和紙を作っていただいたかをご紹介します。


 

~復習もかねて~

 

今回もご参加いただいた方は、書家アーティストの粋雪さんです。

粋雪さんのInstaglam

https://www.instagram.com/yuuuukinaitou/

前回は初めてということもあって、和紙の下準備である原料作りから体験いただきました。

今回は、ご希望もあって和紙漉(す)きを中心とした内容にしました。

ただ「和紙を漉(す)く」と一言で書いてもいろんな方法や和紙の種類を作ることができるので、さまざまな和紙を作っていただくことにしました。

まずは、前回の復習もかねて無地の和紙を漉いていただきました。

f:id:tokyowashi:20210301160549p:plain

コロナ渦中でもあるので、私はサポートできません。

最初から最後までおひとりで作っていただきます。

2回目ということもあってとてもスムーズに和紙を漉いていらっしゃいます。

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今回は、当ショップで用意したものを使って和紙を綺麗に仕上げていただいています。

和紙をこよってつくった紐を使って飾っていらっしゃいます。

ご自分では「おとなしくなってしまった」とおっしゃっていましたが、濡れている状態と乾いた状態では雰囲気が変わるので、次回に向けての課題になったかもしれなせん。

 

野菜入り和紙にチャレンジ

 

前回は、すだち入りの和紙を作っていただきました。

今回は、きれいな緑色の和紙を作っていただこうと青菜入りの和紙を漉いていただきました。

f:id:tokyowashi:20210301161214p:plain

こちらには、フランスで頂いたドライフラワーを中心に飾られています。

鮮やかな緑色の下地和紙にカラフルな花びらがどんどん飾られていきます。

f:id:tokyowashi:20210301161359p:plain

ワークショップでは、機械を使って乾燥するため地色の緑色が自然に乾燥させた和紙よりも色が抜けていますが、それでも温かみある緑色の和紙が出来上がりました。

立体的なドライフラワーもしっかり残っていて安堵しました。
 

新しい試みの薄い和紙作りにチャレンジ

 

基本的に、初めて和紙作りワークショップでは、厚みのある和紙(葉書くらい)を作っていただきます。

今回は2回目のご参加でもあるので、薄い和紙にもチャレンジいただきました。

f:id:tokyowashi:20210301162214p:plain

専用の道具を使用しないで作っていただきます。

この方法は、オンラインでの和紙作りワークショップでも作れます。

オンラインのワークショップにも興味を持たれていたので、せっかくならばここで作っていただくことにしました。

f:id:tokyowashi:20210301162130p:plain

こちらでも色がついた手すき和紙を作っていただきます。

f:id:tokyowashi:20210301162152p:plain

ポイントとしては、ゆすりながら和紙のもとを流し込んでいきます。

両手が違う動作をしなければならないので、最初は戸惑われていましたが、だんだんに上手に作れていきました。

乾燥もオンラインと同様にアイロンでご自分で乾かしていただきました。

f:id:tokyowashi:20210301162823p:plain

ポイントは、アイロンを押しながら乾かしていくことですよ。

最初の2枚は、量が少なくとても薄い和紙になってしまったので、原料も残っていたので最後にもう1枚作っていただきました。

f:id:tokyowashi:20210301162534p:plain

最後の1枚は、分量などもだんだん理解してきてスムーズに作っていかれました。

今回は2色と無地の3色で和紙を作っていただきましたが、今後はいろんな色を用意したいと思います。

f:id:tokyowashi:20210301162749p:plain

和紙の繊維がしっかり見えるアートな作品が完成しました。

薄いながらかもそれなりの厚みがあってしっかりした出来栄えです。

どんな風に作品に活かしていただくかとても楽しみです。

 

 ~最後に~

 

繰り返しワークショップにご参加いただけてとてもうれしいです。

和紙の魅力がいろんな人に伝わっていただけて今後の励みにもなります。

f:id:tokyowashi:20210301163657p:plain

参加者さまのアンケートです。

アーティストさんでもいらっしゃるので、和紙を通じていろんなイマジネーションが広がって作品の幅が広がることを応援しております。

今回のワークショップでは、主催者側としても初めての試みをいくつかさせていただきました。

その一つ一つに関心をもって楽しんで和紙に触れていただけるように今後も手漉き和紙を「ラボ」していきたいと思っています。

ショップでのワークショップも少人数で、検温と手指消毒をしていただきながら

開催しております。

詳細はこちら

shop.thewashi.tokyo

オンラインでも和紙作りができます。

shop.thewashi.tokyo

今回ご紹介した方法で薄い和紙と厚い和紙の両方が作れます。

 

ぜひ、春休みやお休みの日に作ってみませんか。

お申込み、お問い合わせ、心よりお待ちしております。



   

#papermaking #Washi #handmade #WashilaboTOKYO

 

 

 

季節をテーマにした和紙文様オンラインワークショップ

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

先月は、立て続けにワークショップを開催していました。

今回は、和紙に描かれた文様についてのオンラインワークショップをご紹介していきます。

当ショップでも人気があるワークショップの一つです。

今回は、季節に関する文様のリクエストをいただきました。

どんな和紙文様が登場してどうワークショップが進んだかをご紹介します。


 

~リピーターさまが参加~

 

今回は、大阪からご参加いただきました。

以前にもワークショップにご参加いただき、久しぶりにまたご参加いただけることになりました。

今回はペーパーアーティストさんです。

Instaglam

https://www.instagram.com/craftfullife_gallery/

前々から興味があって、作品の中に取り入れて海外の人に説明できるようになりたいとのことでした。

f:id:tokyowashi:20210303171502p:plain

今回のリクエストは季節に関する文様ということで、冬~春に向けて関連する文様や和紙をご紹介します。

春といっても幅が広いで春先に見られるものに絞ってみました。

f:id:tokyowashi:20210303171726p:plain

和紙文様とは、和紙に描かれた文様を指しています。

その数は膨大です。

ワークショップには時間の制限があるのでどれをご紹介するかとても迷いました。

特に春に関する文様はとても多いので、花だけでなく、植物、動物、道具などバリエーションよくしてご紹介しました。

  

~いよいよスタート~

 

和紙文様のワークショップは初参加ということなので、文様の起源や和紙の文様についてご紹介。

このワークショップは、何かを作ることは基本的にありません。

セミナースタイルのワークショップになります。

ただし、ただ話を聞くだけではありません。

事前に資料をお送りし、そこには各所に空欄となっています。

クイズを出題しながら答えていただき、その空欄を埋めていただく流れです。

退屈しないように知識と創造力を働かせてご参加いただけます。

f:id:tokyowashi:20210303171434p:plain

ワークショップでは、資料の内容だけでなく文様に関するエピソードや歴史も交えてご紹介しています。

たまには、小道具やサイトなどを映しながらご紹介しますので、私自身も気が抜けません。

それでは、一つ文様をご紹介します
 

~矢羽根文様~

 

もしくは、矢絣文様とも言われています。

f:id:tokyowashi:20210303173211p:plain

ちょうと今は卒業式シーズンで、袴の柄としても多く使われていますね。

矢は的を射る道具です。

意中の方の心を射るということで、恋愛成就に良いといわれています。

また、的と一緒に描かれている文様は「破魔矢文様」といいます。

競技用の的を「はま」と呼ぶそうです。

魔を射るということでお正月に破魔矢を購入されることも多いと思います。

昔は戦国武将も好んでこの文様を使用していたそうです。

また、三本の矢が描かれた文様がある有名な飲料のロゴマークでも使用されています。

ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。

それは、「三ツ矢サイダー」です。

www.asahiinryo.co.jp

こちらも立派な文様です。

たった一つの文様にもいろんなエピソードが盛り込まれていますね。

 

~最後に~

 

知的好奇心を満たすのも十分によいのですが、やはりここで得た知識などを作品や贈り物などに活かしていただきたいと思ってこのワークショップを開催しております。

和紙文様はまだまだ膨大な種類がございます。

興味のあるジャンルを一つずつご参加いただき、知識や教養を深めてそれを次につなげていただけることを願っています。

ご参加希望の方はこちらからお申込みくださいませ。

shop.thewashi.tokyo

将来的には海外の人にも直接紹介していきたいと思っています。

その前に英会話ができるようにならねば…。

現在、一生懸命勉強中です(-_-;)



   

#Workshop #pattern #Washi #chiyogami #WashilaboTOKYO

 

 

 

季節をテーマにした和紙文様オンラインワークショップ

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

先月は、立て続けにワークショップを開催していました。

今回は、和紙に描かれた文様についてのオンラインワークショップをご紹介していきます。

当ショップでも人気があるワークショップの一つです。

今回は、季節に関する文様のリクエストをいただきました。

どんな和紙文様が登場してどうワークショップが進んだかをご紹介します。


 

~リピーターさまが参加~

 

今回は、大阪からご参加いただきました。

以前にもワークショップにご参加いただき、久しぶりにまたご参加いただけることになりました。

今回はペーパーアーティストさんです。

Instaglam

https://www.instagram.com/craftfullife_gallery/

前々から興味があって、作品の中に取り入れて海外の人に説明できるようになりたいとのことでした。

f:id:tokyowashi:20210303171502p:plain

今回のリクエストは季節に関する文様ということで、冬~春に向けて関連する文様や和紙をご紹介します。

春といっても幅が広いで春先に見られるものに絞ってみました。

f:id:tokyowashi:20210303171726p:plain

和紙文様とは、和紙に描かれた文様を指しています。

その数は膨大です。

ワークショップには時間の制限があるのでどれをご紹介するかとても迷いました。

特に春に関する文様はとても多いので、花だけでなく、植物、動物、道具などバリエーションよくしてご紹介しました。

  

~いよいよスタート~

 

和紙文様のワークショップは初参加ということなので、文様の起源や和紙の文様についてご紹介。

このワークショップは、何かを作ることは基本的にありません。

セミナースタイルのワークショップになります。

ただし、ただ話を聞くだけではありません。

事前に資料をお送りし、そこには各所に空欄となっています。

クイズを出題しながら答えていただき、その空欄を埋めていただく流れです。

退屈しないように知識と創造力を働かせてご参加いただけます。

f:id:tokyowashi:20210303171434p:plain

ワークショップでは、資料の内容だけでなく文様に関するエピソードや歴史も交えてご紹介しています。

たまには、小道具やサイトなどを映しながらご紹介しますので、私自身も気が抜けません。

それでは、一つ文様をご紹介します
 

~矢羽根文様~

 

もしくは、矢絣文様とも言われています。

f:id:tokyowashi:20210303173211p:plain

ちょうと今は卒業式シーズンで、袴の柄としても多く使われていますね。

矢は的を射る道具です。

意中の方の心を射るということで、恋愛成就に良いといわれています。

また、的と一緒に描かれている文様は「破魔矢文様」といいます。

競技用の的を「はま」と呼ぶそうです。

魔を射るということでお正月に破魔矢を購入されることも多いと思います。

昔は戦国武将も好んでこの文様を使用していたそうです。

また、三本の矢が描かれた文様がある有名な飲料のロゴマークでも使用されています。

ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。

それは、「三ツ矢サイダー」です。

www.asahiinryo.co.jp

こちらも立派な文様です。

たった一つの文様にもいろんなエピソードが盛り込まれていますね。

 

~最後に~

 

知的好奇心を満たすのも十分によいのですが、やはりここで得た知識などを作品や贈り物などに活かしていただきたいと思ってこのワークショップを開催しております。

和紙文様はまだまだ膨大な種類がございます。

興味のあるジャンルを一つずつご参加いただき、知識や教養を深めてそれを次につなげていただけることを願っています。

ご参加希望の方はこちらからお申込みくださいませ。

shop.thewashi.tokyo

将来的には海外の人にも直接紹介していきたいと思っています。

その前に英会話ができるようにならねば…。

現在、一生懸命勉強中です(-_-;)



   

#Workshop #pattern #Washi #chiyogami #WashilaboTOKYO

 

 

 

リピートさまの和紙作りワークショップ開催

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

先週、ショップにて和紙作りワークショップを開催しました。

前回も参加頂いた方がリピートしてご参加いただきました。

2回目なので、内容も変えております。

和紙漉(す)きを中心として、いろんな和紙を作っていただきました。

どんな手すき和紙を作っていただいたかをご紹介します。


 

~復習もかねて~

 

今回もご参加いただいた方は、書家アーティストの粋雪さんです。

粋雪さんのInstaglam

https://www.instagram.com/yuuuukinaitou/

前回は初めてということもあって、和紙の下準備である原料作りから体験いただきました。

今回は、ご希望もあって和紙漉(す)きを中心とした内容にしました。

ただ「和紙を漉(す)く」と一言で書いてもいろんな方法や和紙の種類を作ることができるので、さまざまな和紙を作っていただくことにしました。

まずは、前回の復習もかねて無地の和紙を漉いていただきました。

f:id:tokyowashi:20210301160549p:plain

コロナ渦中でもあるので、私はサポートできません。

最初から最後までおひとりで作っていただきます。

2回目ということもあってとてもスムーズに和紙を漉いていらっしゃいます。

f:id:tokyowashi:20210301160801p:plain

今回は、当ショップで用意したものを使って和紙を綺麗に仕上げていただいています。

和紙をこよってつくった紐を使って飾っていらっしゃいます。

ご自分では「おとなしくなってしまった」とおっしゃっていましたが、濡れている状態と乾いた状態では雰囲気が変わるので、次回に向けての課題になったかもしれなせん。

 

野菜入り和紙にチャレンジ

 

前回は、すだち入りの和紙を作っていただきました。

今回は、きれいな緑色の和紙を作っていただこうと青菜入りの和紙を漉いていただきました。

f:id:tokyowashi:20210301161214p:plain

こちらには、フランスで頂いたドライフラワーを中心に飾られています。

鮮やかな緑色の下地和紙にカラフルな花びらがどんどん飾られていきます。

f:id:tokyowashi:20210301161359p:plain

ワークショップでは、機械を使って乾燥するため地色の緑色が自然に乾燥させた和紙よりも色が抜けていますが、それでも温かみある緑色の和紙が出来上がりました。

立体的なドライフラワーもしっかり残っていて安堵しました。
 

新しい試みの薄い和紙作りにチャレンジ

 

基本的に、初めて和紙作りワークショップでは、厚みのある和紙(葉書くらい)を作っていただきます。

今回は2回目のご参加でもあるので、薄い和紙にもチャレンジいただきました。

f:id:tokyowashi:20210301162214p:plain

専用の道具を使用しないで作っていただきます。

この方法は、オンラインでの和紙作りワークショップでも作れます。

オンラインのワークショップにも興味を持たれていたので、せっかくならばここで作っていただくことにしました。

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こちらでも色がついた手すき和紙を作っていただきます。

f:id:tokyowashi:20210301162152p:plain

ポイントとしては、ゆすりながら和紙のもとを流し込んでいきます。

両手が違う動作をしなければならないので、最初は戸惑われていましたが、だんだんに上手に作れていきました。

乾燥もオンラインと同様にアイロンでご自分で乾かしていただきました。

f:id:tokyowashi:20210301162823p:plain

ポイントは、アイロンを押しながら乾かしていくことですよ。

最初の2枚は、量が少なくとても薄い和紙になってしまったので、原料も残っていたので最後にもう1枚作っていただきました。

f:id:tokyowashi:20210301162534p:plain

最後の1枚は、分量などもだんだん理解してきてスムーズに作っていかれました。

今回は2色と無地の3色で和紙を作っていただきましたが、今後はいろんな色を用意したいと思います。

f:id:tokyowashi:20210301162749p:plain

和紙の繊維がしっかり見えるアートな作品が完成しました。

薄いながらかもそれなりの厚みがあってしっかりした出来栄えです。

どんな風に作品に活かしていただくかとても楽しみです。

 

 ~最後に~

 

繰り返しワークショップにご参加いただけてとてもうれしいです。

和紙の魅力がいろんな人に伝わっていただけて今後の励みにもなります。

f:id:tokyowashi:20210301163657p:plain

参加者さまのアンケートです。

アーティストさんでもいらっしゃるので、和紙を通じていろんなイマジネーションが広がって作品の幅が広がることを応援しております。

今回のワークショップでは、主催者側としても初めての試みをいくつかさせていただきました。

その一つ一つに関心をもって楽しんで和紙に触れていただけるように今後も手漉き和紙を「ラボ」していきたいと思っています。

ショップでのワークショップも少人数で、検温と手指消毒をしていただきながら

開催しております。

詳細はこちら

shop.thewashi.tokyo

オンラインでも和紙作りができます。

shop.thewashi.tokyo

今回ご紹介した方法で薄い和紙と厚い和紙の両方が作れます。

 

ぜひ、春休みやお休みの日に作ってみませんか。

お申込み、お問い合わせ、心よりお待ちしております。



   

#papermaking #Washi #handmade #WashilaboTOKYO

 

 

 

和紙原料の楮(こうぞ)を刈り取った後の整備

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

先月、長く伸びた楮(こうぞ)を刈り取りました。

株状態になったら、芽が出るまで手入れは基本的にありません。

ただ、プランターで栽培しているため、整備が必要です。

年数が経過した株はもっと大きな場所に移動する必要があります。

どんな風に整備したかをご紹介します。


 

~念のためご紹介~

 

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、再度ご案内。

東京都台東区御徒町に当店「和紙ラボTOKYO」がございます。

ショップ兼工房となっていて、和紙を作りながら和紙商品や水引を販売をしております。

そして、和紙の原料もショップの前でほんの少しですが栽培しています。

詳細はこちらをご覧ください。


和紙ラボTOKYOの手すき和紙製造過程

 畑や山で栽培しているものよりも小さめですが、それでも約3mも超える枝っぷりです。

そこまで成長させるにはやはり大きめのプランターで育てる必要があります。

小さめのプランターで育てていた楮をまず大きめなプランターに移動します。

  

楮1を移動

 

 3年経過した楮を大きなプランターに移動します。

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基本的に、楮(こうぞ)は3年以上成長させないと和紙にすることはできません。

和紙は、楮などの木の皮から作られています。

若い木だとまだ皮は薄く、また細いので和紙にすることができないからです。

だいぶ狭いスペースだと根が伸びきれなくて枝も大きく伸びません。

ここらで大きなスペースに移す必要があります。

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土ごと移動しました。(再生用土も混ぜています)

土のままの方が環境が変わらず成長できると考えた次第です。

そして、新しい土と混ぜ合わせて根を伸ばせる環境にします。

楮は、横に根が伸びる性質です。

プランターも横幅があるものを選んでいます。

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移動完了!

ただし、安心するのはまだ早いです。

無事に新芽が出てくれば根がしっかり定着したことになります。

それまでは静かに見守ります。
 

~楮その2~

 

楮1が入っていたプランターをそのまま生かして楮その2を移動します。

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元々大きな楮がここに植えているのですが、どうやら実がなったようで種が落ちて芽が出てきたようです。

楮は根が強靭です。

竹のように伸びた根からまた新芽が出てきますが、今回は種から育ったようです。

1年目のルーキーなので、一人暮らしをさせます(^^;)

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1年目でも侮ってはいけません。

だいぶ根を深く伸ばしていたので、掘り起こすのが大変でした。

隣には大きな楮の株があって、根が巻き付いている部分もありました。

髯根はともなく、成長に必要な本筋の根が切れないように慎重に土をかき分けます。

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ようやく抜くことができました。

しっかりした根が育っています。

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楮その1と同様にいままで植えていた近辺の土を根の周りに置いて新しい土を追加して整えていきます。

こちらも3年経過するまで育てていこうと思っています。

ただし、成長が早そうならばまた大きなプランターに移動していく予定です。

土を入れ終わったら水をやって土を踏みならして固定させます。

 

~移動する時期~

 

楮を植える時期はいつですかという問い合わせを頂きます。

苗の状態もあると思いますが、個人的には冬場がよいかと思います。

もちろん、畑などの状況もあるので全てが今時期がよいとは限りません。

ただ、刈取りが冬場で、新芽が出てくるのが4月頃なので芽が出ていない状態での移動や植えるのがよいと考えます。

芽を出すには木自体も大きなエネルギーが必要で、その下準備の意味もあるのです。

新しい環境で芽が出せれば順応している証明になるので、それまでは見守っていくことが大事と考えます。

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春が待ち遠しくて、また大きく成長してくれることを願うばかりです。

手入れはまだまだ続きますよ。

   

#kozo #Washi #chiyogami #WashilaboTOKYO

 

 

 

初めて開催したワークショップは、和紙で作るペーパーバッグでした!

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

最近、使用しているパソコンが古くなり容量も限界が来ているので新しいパソコンを購入しました。

データや写真などを整理していたら、懐かしい写真が沢山出てきました。

和紙を仕事にしようと思った時から長い年月が経ち、今とはちょっと違う形で普及させようとしていました。

ご存知ない方も多いので、ここらへんで遍歴を振り返りたいと思います。


 

初めての和紙ワークショップ開催~2012.02.16~

 

もう9年の月日が経っていました。

まだ本業のパッケージデザインの仕事をしながらどうやって和紙を普及するか悩みまくっていたころです。

すでに和紙に興味を持っていて花を作るお師匠さんのところで学んでいました。

そんな中で初めて友人以外の方々に参加募集してワークショップを開催しました。

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和紙で花ではなくペーパーバッグを作るワークショップを開催しました。

まだtwitterfacebookがない時代でmixiで告知して募集していました。

他にはあまり聞かない内容のため、本当に集客できるかドキドキでした。

この時は、7名も集まって頂けたのを今でも嬉しく思い出されます。

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夜開催だったのですが、夕方位から雪が降ってきてしまってちゃんど集まってくれるかドキドキしたのも鮮明に覚えています。

この頃は、まだショップがなかったのでサロンやスペースを借りて道具などを持ち込んで開催していました。

好きな和紙を選んで頂いて作っていくやり方は今も同じです。

女性だけでなく、男性にもご参加頂けて和紙って男女問わずに関心を持って頂けるものだと実感しました。

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教えている最中の私です…。

若いですね~。

直前に風邪をひいてしまって咳が出てしまうのでマスクしながら進めていました。

状況は変わっても今も同じくマスクをして開催しています…(^^;)

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このとき皆さんが作られた和紙ペーパーバッグです。

集まってわいわいおしゃべりしながら作るのはとっても充実していたり、楽しいひと時を毎回過ごさせて頂いていたと思います。
  

月一開催、いろんなものを作りました

 

そこから月に1回でワークショップを開催していました。

有形文化財のお屋敷で和紙でランプを作ったり、レトロカフェで和紙でうちわを作ったり、毎回趣向を凝らして開催していました。

時には20名近く集まる時もあって大変でもあり楽しかった思い出です。

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東京だけでなく、大阪や仙台などでもワークショップを開催しました。

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猫好きさんが集まって猫柄和紙だけでカードケースを作るワークショップも開催しました。

しかし楽しいひと時はつかのま。

開催するための準備が大変だったり、場所を借りたりなど苦労が多いわりに集客が厳しくなってきてしまったので、商品販売にだんだん切り替えていきました。

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最初に販売したのは、iphoneカバーでした。

ちょうど私自身がAndroidからiphoneに変えたのでカバーを作ってFacebookで紹介したら「欲しい!」というお声が多くなって作り始めました。

ネットショップはまだない中で、オーダーメイドで作っていました。

最終的には、海外にも販売してある映画の公式グッズまで手掛けるようになりました。

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2016年ごろ、ちょうど中国人の方々が日本にごぞって観光にいらして爆買いという言葉が出てきたときに出展したイベントでも沢山ご購入頂いたのも懐かしい思い出です。

ただし、iphoneが1年ごとにバージョンアップしていくため、そこに追いつくことが大変で販売を止めてしまいました。

そしてだんだん東京和紙を立ち上げて本格的に手すき和紙作りに取り組んでいきました。

 

現在にいたる

 

最初は個人事業主で活動していましたが、現在は法人になってショップを運営しています。

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商品類も長い年月の中で変わってきました。

また、昔の商品を改めて見直して再リリースしたものもあります。

意外にも昔まったく見向きもされなかった商品が今になって売れ始めたものもあります。

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外国人向けの観光客向けで提案した和紙箸袋も今になって少しずつ注文が入るようになりました。

こうやって昔の画像や商品を見直してまた脚光を浴びさせる良い機会となりました。

あらたなヒントを頂いた気分です。

今後も初心に戻って色々見つめなおす機会を作っていきたいと思います。

   


 

#Workshop #Washi #chiyogami #久平雅工房 #WashilaboTOKYO

 

 

 

リクエスト!和紙文様オンラインワークショップ神社編開催!

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

先日は、和紙作りのワークショップ(オンライン含む)を紹介しました。

今回は、和紙に描かれた文様についてのオンラインワークショップをご紹介します。

和紙ラボTOKYOでは、作るワークショップの他にいろんな和紙について話を聞くセミナー的なワークショップも開催しています。

今回は、リクエストを頂き神社に関する和紙に描かれた文様をご紹介しました。

ただ、話を聞くのではなくクイズ形式で進めていきます。

どんな風にワークショップが進んだかをご紹介します。


 

今回の参加者さま

 

今回は、リピートさんです。

リピートといっても今までは作るワークショップでのご参加で、

和紙文様のワークショップは初参加です。

f:id:tokyowashi:20210217151832p:plain

神社にとても興味があるとのことで、今回リクエストを頂きました。

日本の文様は神さまや仏教などと縁の深いものが沢山あります。

今回は、ほんの少しですがまとめてみました。

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いよいよワークショップスタート ~文様の起源~

 

初参加の方は、まずどうやって文様が伝わってきたのか、

また、和紙にも文様が描かれるようになったかなどを最初にご紹介します。

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資料を見ながら説明していき、( )の部分を参加者には考えて頂き答えて頂きます。

(資料の中身は、ネタバレしてしまうので消させて頂いています)
実は、文様の起源からも古い歴史があり神とのつながりも深いので、

とても正解率が高かったですよ。

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途中で小道具を使いながらなぜ和紙に描かれていったかやどうして千代紙や友禅和紙と呼ばれるようになったかを伝えていきました。

これらは毎回ワークショップで使用します。(バリエーションの変化あり)

 

~神社に関する和紙文様紹介~

 

いよいよ、本題である神社に縁がある和紙文様をご紹介します。

さきほどから和紙文様と説明していますが、これは当方の造語です。

正確には、「和紙に描かれた文様」を略させて頂いています。

和紙にはたくさんの文様が描かれているのでいろんな種類の和紙を知って頂くのも隠れたテーマとなっています。

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必ず神社などにある物が描かれた文様や、神文にもなっているものなどを紹介しました。

今回は、縁のある都内の神社も併せてご紹介しました。

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資料を見せながら、サブカメラでは実際に描かれている和紙を拡大してどちらも見ながら進めていきます。

中には当方で作ったオリジナル和紙もご紹介しています。

ほんの一部ですが、一つの文様をご紹介します。

 

~銀杏文様~

 

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これは当方の手漉き和紙を染めて銀杏を描いたものです。

銀杏は、樹齢が長く大きな木になって神社などでは神木とされています。

なぜ、多く銀杏の木が植えられているかには深い意味があります。

それは、銀杏は「なかなか燃えない」木だからです。

神社内にはとても大切なご神体が眠っていらっしゃいます。

また、貴重な経典なども奉納されています。

基本的に、どれも木材や和紙なので火はとても危険です。

周りからのもらい火を受けないように銀杏の木を植えて神社を守っているそうです。

また、葉っぱは黄金色で扇型をしているので末広がりを意味して「商売繁盛」や「幸運の印」に良いと言われています。

この銀杏に縁のある神社は、台東区浅草橋にある「銀杏岡八幡神社」さまです。

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銀杏岡八幡神社【銀杏八幡さま】 - 東京都神社庁

名前にも神文にも「銀杏」が入っていますね。

呼び名は「いちょうはちまんさま」だそうです。

康平5年(1062年)に創祀されたそうです。

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大きな銀杏がご神木として奉られていますよ。

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時期がずれてしまったので、黄金色ではありませんがそれでもまだまだ銀杏の木の周りには黄色の絨毯になっていました。

浅草駅から徒歩3分圏内ですので、ベストシーズンには是非足をお運び頂きお参り頂ければと思います。
   

~最後に~

 

 オンラインワークショップでは、約60分となっています。

それでもあっという間に時間が過ぎていきました。

参加者さまも

「とても楽しかった。他の和紙文様も知りたい」とおっしゃっていただけて嬉しい限りです。

和紙に描かれた文様は数百種類ございます。

とても一回では紹介しきれません。

基本的に、以下の分類で開催しています。

*道具編

*花編

*動物編1(陸上動物)

*動物編2(海上動物)

*動物編3(羽が生えた動物)

*植物編

*自然編

*歌舞伎文様編

*季節編(アレンジ)

以上がラインナップとなっていますが、今回のようにリクエストも大歓迎です。

知るだけでなく、日常の生活や街ブラなどにお役に立てればうれしいです。

例えば、何か贈り物をする場合のヒントだったり、神社などに御朱印帳を頂く何かのヒントだったりなどなど。

是非、お気軽にご参加頂けましたら幸いです。

新型コロナウィルスの状況にもよりますが、オンラインだけでなく対面式のワークショップも開催しています。

shop.thewashi.tokyo


 

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