リピートさまの和紙作りワークショップ開催

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

先週、ショップにて和紙作りワークショップを開催しました。

前回も参加頂いた方がリピートしてご参加いただきました。

2回目なので、内容も変えております。

和紙漉(す)きを中心として、いろんな和紙を作っていただきました。

どんな手すき和紙を作っていただいたかをご紹介します。


 

~復習もかねて~

 

今回もご参加いただいた方は、書家アーティストの粋雪さんです。

粋雪さんのInstaglam

https://www.instagram.com/yuuuukinaitou/

前回は初めてということもあって、和紙の下準備である原料作りから体験いただきました。

今回は、ご希望もあって和紙漉(す)きを中心とした内容にしました。

ただ「和紙を漉(す)く」と一言で書いてもいろんな方法や和紙の種類を作ることができるので、さまざまな和紙を作っていただくことにしました。

まずは、前回の復習もかねて無地の和紙を漉いていただきました。

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コロナ渦中でもあるので、私はサポートできません。

最初から最後までおひとりで作っていただきます。

2回目ということもあってとてもスムーズに和紙を漉いていらっしゃいます。

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今回は、当ショップで用意したものを使って和紙を綺麗に仕上げていただいています。

和紙をこよってつくった紐を使って飾っていらっしゃいます。

ご自分では「おとなしくなってしまった」とおっしゃっていましたが、濡れている状態と乾いた状態では雰囲気が変わるので、次回に向けての課題になったかもしれなせん。

 

野菜入り和紙にチャレンジ

 

前回は、すだち入りの和紙を作っていただきました。

今回は、きれいな緑色の和紙を作っていただこうと青菜入りの和紙を漉いていただきました。

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こちらには、フランスで頂いたドライフラワーを中心に飾られています。

鮮やかな緑色の下地和紙にカラフルな花びらがどんどん飾られていきます。

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ワークショップでは、機械を使って乾燥するため地色の緑色が自然に乾燥させた和紙よりも色が抜けていますが、それでも温かみある緑色の和紙が出来上がりました。

立体的なドライフラワーもしっかり残っていて安堵しました。
 

新しい試みの薄い和紙作りにチャレンジ

 

基本的に、初めて和紙作りワークショップでは、厚みのある和紙(葉書くらい)を作っていただきます。

今回は2回目のご参加でもあるので、薄い和紙にもチャレンジいただきました。

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専用の道具を使用しないで作っていただきます。

この方法は、オンラインでの和紙作りワークショップでも作れます。

オンラインのワークショップにも興味を持たれていたので、せっかくならばここで作っていただくことにしました。

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こちらでも色がついた手すき和紙を作っていただきます。

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ポイントとしては、ゆすりながら和紙のもとを流し込んでいきます。

両手が違う動作をしなければならないので、最初は戸惑われていましたが、だんだんに上手に作れていきました。

乾燥もオンラインと同様にアイロンでご自分で乾かしていただきました。

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ポイントは、アイロンを押しながら乾かしていくことですよ。

最初の2枚は、量が少なくとても薄い和紙になってしまったので、原料も残っていたので最後にもう1枚作っていただきました。

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最後の1枚は、分量などもだんだん理解してきてスムーズに作っていかれました。

今回は2色と無地の3色で和紙を作っていただきましたが、今後はいろんな色を用意したいと思います。

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和紙の繊維がしっかり見えるアートな作品が完成しました。

薄いながらかもそれなりの厚みがあってしっかりした出来栄えです。

どんな風に作品に活かしていただくかとても楽しみです。

 

 ~最後に~

 

繰り返しワークショップにご参加いただけてとてもうれしいです。

和紙の魅力がいろんな人に伝わっていただけて今後の励みにもなります。

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参加者さまのアンケートです。

アーティストさんでもいらっしゃるので、和紙を通じていろんなイマジネーションが広がって作品の幅が広がることを応援しております。

今回のワークショップでは、主催者側としても初めての試みをいくつかさせていただきました。

その一つ一つに関心をもって楽しんで和紙に触れていただけるように今後も手漉き和紙を「ラボ」していきたいと思っています。

ショップでのワークショップも少人数で、検温と手指消毒をしていただきながら

開催しております。

詳細はこちら

shop.thewashi.tokyo

オンラインでも和紙作りができます。

shop.thewashi.tokyo

今回ご紹介した方法で薄い和紙と厚い和紙の両方が作れます。

 

ぜひ、春休みやお休みの日に作ってみませんか。

お申込み、お問い合わせ、心よりお待ちしております。



   

#papermaking #Washi #handmade #WashilaboTOKYO

 

 

 

和紙原料の楮(こうぞ)を刈り取った後の整備

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

先月、長く伸びた楮(こうぞ)を刈り取りました。

株状態になったら、芽が出るまで手入れは基本的にありません。

ただ、プランターで栽培しているため、整備が必要です。

年数が経過した株はもっと大きな場所に移動する必要があります。

どんな風に整備したかをご紹介します。


 

~念のためご紹介~

 

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、再度ご案内。

東京都台東区御徒町に当店「和紙ラボTOKYO」がございます。

ショップ兼工房となっていて、和紙を作りながら和紙商品や水引を販売をしております。

そして、和紙の原料もショップの前でほんの少しですが栽培しています。

詳細はこちらをご覧ください。


和紙ラボTOKYOの手すき和紙製造過程

 畑や山で栽培しているものよりも小さめですが、それでも約3mも超える枝っぷりです。

そこまで成長させるにはやはり大きめのプランターで育てる必要があります。

小さめのプランターで育てていた楮をまず大きめなプランターに移動します。

  

楮1を移動

 

 3年経過した楮を大きなプランターに移動します。

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基本的に、楮(こうぞ)は3年以上成長させないと和紙にすることはできません。

和紙は、楮などの木の皮から作られています。

若い木だとまだ皮は薄く、また細いので和紙にすることができないからです。

だいぶ狭いスペースだと根が伸びきれなくて枝も大きく伸びません。

ここらで大きなスペースに移す必要があります。

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土ごと移動しました。(再生用土も混ぜています)

土のままの方が環境が変わらず成長できると考えた次第です。

そして、新しい土と混ぜ合わせて根を伸ばせる環境にします。

楮は、横に根が伸びる性質です。

プランターも横幅があるものを選んでいます。

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移動完了!

ただし、安心するのはまだ早いです。

無事に新芽が出てくれば根がしっかり定着したことになります。

それまでは静かに見守ります。
 

~楮その2~

 

楮1が入っていたプランターをそのまま生かして楮その2を移動します。

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元々大きな楮がここに植えているのですが、どうやら実がなったようで種が落ちて芽が出てきたようです。

楮は根が強靭です。

竹のように伸びた根からまた新芽が出てきますが、今回は種から育ったようです。

1年目のルーキーなので、一人暮らしをさせます(^^;)

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1年目でも侮ってはいけません。

だいぶ根を深く伸ばしていたので、掘り起こすのが大変でした。

隣には大きな楮の株があって、根が巻き付いている部分もありました。

髯根はともなく、成長に必要な本筋の根が切れないように慎重に土をかき分けます。

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ようやく抜くことができました。

しっかりした根が育っています。

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楮その1と同様にいままで植えていた近辺の土を根の周りに置いて新しい土を追加して整えていきます。

こちらも3年経過するまで育てていこうと思っています。

ただし、成長が早そうならばまた大きなプランターに移動していく予定です。

土を入れ終わったら水をやって土を踏みならして固定させます。

 

~移動する時期~

 

楮を植える時期はいつですかという問い合わせを頂きます。

苗の状態もあると思いますが、個人的には冬場がよいかと思います。

もちろん、畑などの状況もあるので全てが今時期がよいとは限りません。

ただ、刈取りが冬場で、新芽が出てくるのが4月頃なので芽が出ていない状態での移動や植えるのがよいと考えます。

芽を出すには木自体も大きなエネルギーが必要で、その下準備の意味もあるのです。

新しい環境で芽が出せれば順応している証明になるので、それまでは見守っていくことが大事と考えます。

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春が待ち遠しくて、また大きく成長してくれることを願うばかりです。

手入れはまだまだ続きますよ。

   

#kozo #Washi #chiyogami #WashilaboTOKYO

 

 

 

初めて開催したワークショップは、和紙で作るペーパーバッグでした!

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

最近、使用しているパソコンが古くなり容量も限界が来ているので新しいパソコンを購入しました。

データや写真などを整理していたら、懐かしい写真が沢山出てきました。

和紙を仕事にしようと思った時から長い年月が経ち、今とはちょっと違う形で普及させようとしていました。

ご存知ない方も多いので、ここらへんで遍歴を振り返りたいと思います。


 

初めての和紙ワークショップ開催~2012.02.16~

 

もう9年の月日が経っていました。

まだ本業のパッケージデザインの仕事をしながらどうやって和紙を普及するか悩みまくっていたころです。

すでに和紙に興味を持っていて花を作るお師匠さんのところで学んでいました。

そんな中で初めて友人以外の方々に参加募集してワークショップを開催しました。

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和紙で花ではなくペーパーバッグを作るワークショップを開催しました。

まだtwitterfacebookがない時代でmixiで告知して募集していました。

他にはあまり聞かない内容のため、本当に集客できるかドキドキでした。

この時は、7名も集まって頂けたのを今でも嬉しく思い出されます。

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夜開催だったのですが、夕方位から雪が降ってきてしまってちゃんど集まってくれるかドキドキしたのも鮮明に覚えています。

この頃は、まだショップがなかったのでサロンやスペースを借りて道具などを持ち込んで開催していました。

好きな和紙を選んで頂いて作っていくやり方は今も同じです。

女性だけでなく、男性にもご参加頂けて和紙って男女問わずに関心を持って頂けるものだと実感しました。

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教えている最中の私です…。

若いですね~。

直前に風邪をひいてしまって咳が出てしまうのでマスクしながら進めていました。

状況は変わっても今も同じくマスクをして開催しています…(^^;)

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このとき皆さんが作られた和紙ペーパーバッグです。

集まってわいわいおしゃべりしながら作るのはとっても充実していたり、楽しいひと時を毎回過ごさせて頂いていたと思います。
  

月一開催、いろんなものを作りました

 

そこから月に1回でワークショップを開催していました。

有形文化財のお屋敷で和紙でランプを作ったり、レトロカフェで和紙でうちわを作ったり、毎回趣向を凝らして開催していました。

時には20名近く集まる時もあって大変でもあり楽しかった思い出です。

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東京だけでなく、大阪や仙台などでもワークショップを開催しました。

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猫好きさんが集まって猫柄和紙だけでカードケースを作るワークショップも開催しました。

しかし楽しいひと時はつかのま。

開催するための準備が大変だったり、場所を借りたりなど苦労が多いわりに集客が厳しくなってきてしまったので、商品販売にだんだん切り替えていきました。

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最初に販売したのは、iphoneカバーでした。

ちょうど私自身がAndroidからiphoneに変えたのでカバーを作ってFacebookで紹介したら「欲しい!」というお声が多くなって作り始めました。

ネットショップはまだない中で、オーダーメイドで作っていました。

最終的には、海外にも販売してある映画の公式グッズまで手掛けるようになりました。

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2016年ごろ、ちょうど中国人の方々が日本にごぞって観光にいらして爆買いという言葉が出てきたときに出展したイベントでも沢山ご購入頂いたのも懐かしい思い出です。

ただし、iphoneが1年ごとにバージョンアップしていくため、そこに追いつくことが大変で販売を止めてしまいました。

そしてだんだん東京和紙を立ち上げて本格的に手すき和紙作りに取り組んでいきました。

 

現在にいたる

 

最初は個人事業主で活動していましたが、現在は法人になってショップを運営しています。

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商品類も長い年月の中で変わってきました。

また、昔の商品を改めて見直して再リリースしたものもあります。

意外にも昔まったく見向きもされなかった商品が今になって売れ始めたものもあります。

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外国人向けの観光客向けで提案した和紙箸袋も今になって少しずつ注文が入るようになりました。

こうやって昔の画像や商品を見直してまた脚光を浴びさせる良い機会となりました。

あらたなヒントを頂いた気分です。

今後も初心に戻って色々見つめなおす機会を作っていきたいと思います。

   


 

#Workshop #Washi #chiyogami #久平雅工房 #WashilaboTOKYO

 

 

 

リクエスト!和紙文様オンラインワークショップ神社編開催!

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

先日は、和紙作りのワークショップ(オンライン含む)を紹介しました。

今回は、和紙に描かれた文様についてのオンラインワークショップをご紹介します。

和紙ラボTOKYOでは、作るワークショップの他にいろんな和紙について話を聞くセミナー的なワークショップも開催しています。

今回は、リクエストを頂き神社に関する和紙に描かれた文様をご紹介しました。

ただ、話を聞くのではなくクイズ形式で進めていきます。

どんな風にワークショップが進んだかをご紹介します。


 

今回の参加者さま

 

今回は、リピートさんです。

リピートといっても今までは作るワークショップでのご参加で、

和紙文様のワークショップは初参加です。

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神社にとても興味があるとのことで、今回リクエストを頂きました。

日本の文様は神さまや仏教などと縁の深いものが沢山あります。

今回は、ほんの少しですがまとめてみました。

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いよいよワークショップスタート ~文様の起源~

 

初参加の方は、まずどうやって文様が伝わってきたのか、

また、和紙にも文様が描かれるようになったかなどを最初にご紹介します。

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資料を見ながら説明していき、( )の部分を参加者には考えて頂き答えて頂きます。

(資料の中身は、ネタバレしてしまうので消させて頂いています)
実は、文様の起源からも古い歴史があり神とのつながりも深いので、

とても正解率が高かったですよ。

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途中で小道具を使いながらなぜ和紙に描かれていったかやどうして千代紙や友禅和紙と呼ばれるようになったかを伝えていきました。

これらは毎回ワークショップで使用します。(バリエーションの変化あり)

 

~神社に関する和紙文様紹介~

 

いよいよ、本題である神社に縁がある和紙文様をご紹介します。

さきほどから和紙文様と説明していますが、これは当方の造語です。

正確には、「和紙に描かれた文様」を略させて頂いています。

和紙にはたくさんの文様が描かれているのでいろんな種類の和紙を知って頂くのも隠れたテーマとなっています。

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必ず神社などにある物が描かれた文様や、神文にもなっているものなどを紹介しました。

今回は、縁のある都内の神社も併せてご紹介しました。

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資料を見せながら、サブカメラでは実際に描かれている和紙を拡大してどちらも見ながら進めていきます。

中には当方で作ったオリジナル和紙もご紹介しています。

ほんの一部ですが、一つの文様をご紹介します。

 

~銀杏文様~

 

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これは当方の手漉き和紙を染めて銀杏を描いたものです。

銀杏は、樹齢が長く大きな木になって神社などでは神木とされています。

なぜ、多く銀杏の木が植えられているかには深い意味があります。

それは、銀杏は「なかなか燃えない」木だからです。

神社内にはとても大切なご神体が眠っていらっしゃいます。

また、貴重な経典なども奉納されています。

基本的に、どれも木材や和紙なので火はとても危険です。

周りからのもらい火を受けないように銀杏の木を植えて神社を守っているそうです。

また、葉っぱは黄金色で扇型をしているので末広がりを意味して「商売繁盛」や「幸運の印」に良いと言われています。

この銀杏に縁のある神社は、台東区浅草橋にある「銀杏岡八幡神社」さまです。

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銀杏岡八幡神社【銀杏八幡さま】 - 東京都神社庁

名前にも神文にも「銀杏」が入っていますね。

呼び名は「いちょうはちまんさま」だそうです。

康平5年(1062年)に創祀されたそうです。

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大きな銀杏がご神木として奉られていますよ。

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時期がずれてしまったので、黄金色ではありませんがそれでもまだまだ銀杏の木の周りには黄色の絨毯になっていました。

浅草駅から徒歩3分圏内ですので、ベストシーズンには是非足をお運び頂きお参り頂ければと思います。
   

~最後に~

 

 オンラインワークショップでは、約60分となっています。

それでもあっという間に時間が過ぎていきました。

参加者さまも

「とても楽しかった。他の和紙文様も知りたい」とおっしゃっていただけて嬉しい限りです。

和紙に描かれた文様は数百種類ございます。

とても一回では紹介しきれません。

基本的に、以下の分類で開催しています。

*道具編

*花編

*動物編1(陸上動物)

*動物編2(海上動物)

*動物編3(羽が生えた動物)

*植物編

*自然編

*歌舞伎文様編

*季節編(アレンジ)

以上がラインナップとなっていますが、今回のようにリクエストも大歓迎です。

知るだけでなく、日常の生活や街ブラなどにお役に立てればうれしいです。

例えば、何か贈り物をする場合のヒントだったり、神社などに御朱印帳を頂く何かのヒントだったりなどなど。

是非、お気軽にご参加頂けましたら幸いです。

新型コロナウィルスの状況にもよりますが、オンラインだけでなく対面式のワークショップも開催しています。

shop.thewashi.tokyo


 

#Workshop #Online #Washi #chiyogami #workshop #WashilaboTOKYO

 

 

 

今度はオンラインでの本格的な手漉き和紙作りワークショップ開催!

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

先日は、久しぶりにショップ内にてワークショップを開催し、

そして、今回はオンラインでの和紙作りワークショップを開催しました。

参加頂いた方は、どちらも初めて和紙を作ります。

まるで料理を作るように手漉き和紙を作って頂きました。

どんな風にワークショップが進んだかをご紹介します。

最後に、薄くて滑らかな和紙の作り方もお伝えします。


 

今回の参加者さま

 

今回は、男性お二人がご参加頂きました!

牛乳パックでの紙作りや和紙作りなども参加したことがないということで、

初めて本格的な手漉き和紙作りを体験頂きます。

年齢は20代と30代と違ってそれぞれの感想が楽しみですね。

f:id:tokyowashi:20210215154436p:plain 進行するこちらは、マイクを使用し、手元アップ用と私自身が映るiphoneカメラの2台で進めていきます。

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オンラインだとこちらも用意する道具がコンパクトになってテーブル1台で進めていけるのがありがたいです。

  

いよいよワークショップスタート ~オクラをみじん切り~

 

オンラインワークショップでは、身近なキッチン道具で本格的な和紙を作ります。

とはいってもすべて自前で用意するのは面倒だったり探したりなどがあると思うので、ある程度の道具と和紙のもとをキットで販売しています。

キットはこちら

shop.thewashi.tokyo

和紙作りには、原料の他にもう一つ大事な植物が必要です。

ショップでのワークショップでは、職人が使用する「トロロアオイ」を使いますが、

これをキットで販売するには保管方法や粘り液抽出などなかなか厳しいものがあります。

そこで、オクラを代用します。

オクラの実をきざんで粘り気を抽出します。

参加者のお一人は、ハサミで刻まれていました。

細かくできれば包丁でなくても大丈夫です。

もう一人の参加者さまは、初めてオクラを包丁で切ったそうです。

 

~ちりより~

 

和紙のもとは、真っ白なものではありません。

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茶色の繊維やちりなどを取り除かないで送っています。

よって、この取り除き作業も体験頂きます。

運がよければ、少量で、運が悪ければ大量に入っている場合もあります。

今回もお一人は少なくて、お一人はちょっと多めだったようです。

ここは作業体験なので、ある程度のところで次に進みます。

 

~打解(だかい)~

 

キットで販売している和紙のもとは、ある程度こちらで下準備をしてすぐに漉けるようにはしております。

ただし、発送する際に真空にしているため繊維が絡まって解れにくくなっています。

それを木棒で叩いてほぐして頂きます。

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参加者さまの叩いている風景が見れなくて残念ですが、作業は順調のようです。
 

~和紙すき~

 

 オンラインワークショップでは、どの家庭でも楽しんでいただけるようにコンパクトに和紙が作れるようにしています。

実際は、専用の道具で大量の水の中に和紙のもとをいれた舟ですくって和紙を作ります。

しかし、オンラインではその方法をとりません。

上から和紙のもとを流し込んでいく「流し込み漉き」という方法を使います。

この方法ならば、小さなお子さんでも和紙作りできますので初心者の方にも気軽に体験頂けます。

最初に切ったオクラの粘り液を和紙のもとが入ったボールに入れてかき混ぜていよいよ漉いていきます。

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専用の道具は使用しないので、キッチンバットにネットを敷いてそこに流し込んでいきます。

便利なのが、このキッチンバットは受け皿とセットで販売していたので、そのまま流し込んでも落ちていく水を受け皿がキャッチしてくれるので楽です。

「どれだけ流し込めばよいのですか?」

と質問を頂いたのですが、これはなんとも言えません。

オンラインだと参加者の作業風景が見えない部分が多くなるので、細かく指示する必要があると今回のワークショップで反省しました。

次回からはカップ〇杯分と指示して作って頂くことにします。

漉(す)き終わったら、付属のカラフルな和紙を使って飾り付けして頂きます。

   

~乾燥~

 

 2種類の方法をお伝えしてます。

一つ目は、自然に乾燥させる方法です。

窓に漉いた和紙をはりつけて一晩経つと乾燥して綺麗な面ができます。

また、飾りガラスなどで乾かすとエンボスが入るのでこれも面白いです。

もう一つは、アイロンです。

アイロンは、スチームにしないで普通に熱くしてコピー用紙などに漉いた和紙をはさんで押しながら乾燥させていきます。

これだとすぐに和紙の完成品が見れるので便利です。

 

ついに完成

 

 夢中でここまで進んできたように思えます。

それぞれの家で作業しているので、準備や水を捨てたり汲んだりなどでタイムラグがありましたが、無事に完成させることができました。

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 それぞれの思い描いた手すき和紙が作れたら嬉しいです。

実際職人が作る和紙とは違うかもしれませんが、本格的な作業工程を経て初心者の方がアシストなしでそれぞれの和紙を完成させたのは素晴らしいことだと思います。

ワークショップでは一つの方法をお伝えしたにすぎません。

道具を変えればいろんな和紙を作ることができます。

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キットに入っている道具以外を使用すれば、丸い形の和紙も作れます。

クッキーなどの型の中に流し込めば他の形を作ることもできます。

いろんな創意工夫をして楽しんで頂ければありがたいです。 
  

薄くて滑らかな和紙も作れます

 

ワークショップが終わった後に、さらに本格的な和紙が作れる方法を思いつきました。

参加者さまにお伝えできていなかったので、ここで簡単にご紹介します。

ポイントは、とろみと水の落下速度です。

上記で作った和紙のもとと水量ではオクラの粘り液が少なかったです。

当初は、雰囲気が伝わればと思って分量を少なくしていました。

しかし、このオクラのとろみが重要ということに今更ながら気づきました。

とろみの分量と水量、和紙のもとの分量を変えると薄い和紙も作れます。

 

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きざんだオクラを水に漬けてとにかく粘り気を抽出します。

小さめのボールに8分目位の水と和紙のもとを入れてかき混ぜて繊維をほぐしていきます。

ほぐした後にオクラの粘り液を多めに入れます。

目安は、玉子の白身のとろみの少し弱めくらいです。

ここでさらにかき混ぜていきます。

とろみが強いと和紙の繊維がだまになりやすいので、よくかき混ぜて細かくしていきます。

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キッチンバットにネットを敷いてゆすりながらかき混ぜた和紙のもとを少しずつ流し込んでいきます。

入れている最中も終わった後もずっとゆすり続けます。

ある程度表面がうごかなくなったら止めて水が落ちるのを待ちます。

とろみが強いので、水の落下速度も遅いです。

この速度が遅いことで表面が均一になってなめらかになります。

5分くらい経過したら圧搾して乾燥していきます。

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薄いので不織布にくっつきやすいので、ゆっくり丁寧に剥がしてアイロンをかけて乾燥していきます。

(自然乾燥でもOK)

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まるで雲竜和紙のような和紙が完成しました。

薄くて表面もとても滑らかなので、書いたり折ったりするのにピッタリです。

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この薄い和紙ならば、折り紙でも使えます。

だいぶ久しぶりに折り鶴を作ってみました。

きちんと折れて風合いのある和紙折り鶴が完成しました。

次回開催からこちらの漉き方もお伝えしていきますね。

 

 

 

最後に

 

 

 

 

オンラインだと約90分で完成させていきます。

ご自分の家などでワークショップにご参加頂けるので、参加者のお二人も気楽な気分で和紙が作れたと思います。

お二人とも

「伝統的でオーガニックな和紙が作れて感銘を受けた」や

「人の手で作られたものの良さを改めて実感できた」というご感想を頂きました。

上記にも記載しました、オンラインもワークショップも改良などをしてさらに良いものが作れるようにしていきたいと思います。

常に、どんな風に和紙の良さに触れたり、楽しんで頂けるかを考えて試作を作ったりして進めていこうと思っています。

是非、あなたも新たな和紙の魅力に触れてみませんか。


 

#Workshop #Online #ハンドメイド #手作り #workshop #WashilaboTOKYO

 

 

 

久々に和紙ラボTOKYOにて和紙作りワークショップ開催!

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

久しぶりにショップ内にてワークショップを開催しました。

もちろん、コロナ禍の真っただ中なので消毒や換気を徹底し、参加者には手指消毒と検温をチェックしてご参加頂きました。(少人数で開催)

今回はどんな和紙作品ができたかをご紹介します。

ワークショップでは、和紙を漉(す)くだけではありません。

下準備でもある和紙の原料を作る工程から体験頂きます。


 

今回の参加者さま

 

今回は、アーティストの方がご参加頂きました。

最近、ワークショップや商品のお問い合わせでアーティストの方が多いです。

(折り紙作家さん、切り絵作家さん、表装作家さんなど)

うちの和紙でいろんなイマジネーションが湧いて頂けると嬉しいですね。

参加頂いたアーティストさんは、書道をベースに現代的な作品を仕上げていくアーティストさんでした。

アーティストさん(粋雪さん)のInstaglamはこちら

https://www.instagram.com/yuuuukinaitou/

ワークショップに参加される前に一度ショップに来店頂き、更に和紙に興味を持って頂き、今回参加頂きました。

  

いよいよワークショップスタート ~表皮とり~

 

 簡単に和紙の原料について説明した後にいよいよワークショップスタートしました。

まずは、原料である楮(こうぞ)の木皮から白い皮を剥いていきます。

f:id:tokyowashi:20210211164808p:plain 参加者の皆さまには手袋を装着して体験頂いています。

コロナ禍なのでなかなか手取り足取りで作業をサポートできないので、一生懸命で実演と口頭で説明して進めています。

この作業中もヘラの角度などもなかなか説明しにくく少し申し訳なかったです…。

 

~打解(だかい)~

 

3時間ほど煮た白い皮を傷やカスなどを取り除く「ちりより(ちりとり)」作業の後は、叩く作業です。

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この作業は、何も考えずにただひたすら叩くだけなので、参加者も気楽に体験できたと思います。

実際叩いた後白い木皮を水の中に入れて攪拌すると、細かい和紙の繊維が出てきて綿毛のような風合いになってきたのをみて驚いていらっしゃいました。

がちがちだった木皮がここまで細かい繊維になるのを見ると作業工程にも力が入りますね。

  

~和紙漉(す)き~

 

 待ちに待った和紙を漉(す)く工程に入っていきます。

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 今回は、無地で葉書サイズ2枚とB5サイズより若干小さいサイズ1枚の計3枚を作って頂きます。

まずは、無地の和紙で葉書サイズを漉(す)きます。

道具が葉書が一度に2枚漉(す)けるので、それぞれのバランスをみながら進めます。

こちらでも今までは、私の方で一緒に道具を持って漉(す)くサポートをしますが、現時点では厳しいので、まずエアーで角度などをチェックして一度練習してから実際に和紙を漉(す)きます。

何回か同じ動作を繰り返しましたが、途中で空気も入らずに綺麗に漉(す)くことができました。

(ちょっと薄かったのが今回の反省点です。)

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楽しい楽しい飾り付け作業です。

当ショップでは、飾りの持ち込みもOKです。

ワークショップでは、機械を使って乾燥してその場でお持ち帰り頂いています。

よって機械と相性が悪いものはお断りさせて頂きます。

ただし、こちらでは判断ができない場合は、テストも兼ねて試して頂いています。

今回のアーティストさんは、「再生」がテーマだったそうです。

公園などで落ちていた葉っぱや生花で飾られていたものをドライフラワーにしたもの、感熱紙で刷られたものなど、一度役目が終わったものを和紙の中で再生していきたいという願いが込められているそうです。

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当ショップのワークショップに参加しようと思われたのも、お役目が終わったおみくじで作った当社オリジナル和紙「平成ASAKUSA和紙」がきっかけだったそうです。

平成ASAKUSA和紙とは?

thewashi.tokyo

今回のワークショップではいろんなリサイクルで作られた和紙が完成しますよ。

 

少し大きめの和紙に挑戦

 

次に、少し大きめの和紙に挑戦していただきます。

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同じ道具で真ん中の仕切りが取れるのでちょっと大きめな和紙を作ることができるのです。

こちらでは、すだち入りの和紙で漉(す)いて頂きました。

失敗してもこうやってリサイクルしていますよ。

詳細はこちら

www.tokyowashi.com

ボコボコしたかぼすの皮は取り除いて細かいかぼすの皮が入っています。

今回は、たっぷり厚く漉(す)いて頂きました。

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なんとこちらの和紙には、砂利や小石が投入されました!

前にワークショップで石を削ったものを入れて和紙を作られて問題がなかったので、今回は、小石そのままで実験して頂きました(^^;)

けっこうふんだんに飾られていてもりもり状態でした。

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前に和紙を作って余ったアスパラガスの繊維も入っています。

和紙の上に飾りを置いただけでは、はがれてしまいます。

薄い原料を上からかけて挟んでいきます。

今回は、いつも以上に上掛けをかけて頂きました。
  

圧搾して機械で乾燥

 

ここからは、こちらで作業を対応します。

ポストカード2枚はたいしたことはありませんでしたが、少し大きめの和紙は重かったです…。

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ドライフラワーの中には、油分を含んでいるものもあるので、上掛けが剥がれてしまって取れてしまうこともあります。

今回もちょっとはじいてしまった部分があるので、こちらはドキドキでした。

また、この乾燥機もおろしたてなので、どれくらいの熱になるかも併せてドキドキでした…。

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乾燥した後もなんとかはがれずに残っていて安堵です。

ちょこっと椿っぽい葉っぱはまだ水分が含まれた状態だったので、変色して浮いてしまいましたが、作ったご本人は満足されていました。

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少し大きめの和紙の方が心配でした。

やはり、厚みがあって立体的な飾りが多いため、周りは早く乾燥して中心部分はまだ湿っている状態が少々時間がかかったので、少し反りがでましたらなんとか完成できました。

(飾りで入れていた感熱紙は見事に熱で文字が消えました…)

アスパラガスの繊維もしっかりと緑色が残っていますよ。

 

最後に

 

乾燥している間にお茶タイム!

今回も和紙茶を提供しました。

これは当ショップでしか味わえないので驚いていらっしゃいました。

(どんなお茶かは参加してみてのお楽しみに)

 

基本的に、材料なども持ち込みはOKです。

ただし上記に記載した通り、機械を使って乾燥させるため、不向きなものもあります。

飾る前にこれは問題ないかどうかをご相談頂ければと思います。

一番相性がよいのは、和紙です。

同じ和紙の繊維がからまりやすいのではがれにくいです。

その次に紙ものですが、ラミネートなどの加工されたものははがれてしまう恐れがあります。

まだ、布系は試していないのでワークショップ希望の方は実験させて頂ければと思います。

まだまだコロナ禍で大人数でのワークショップ開催は厳しい状況です。

その都度判断して開催するかを決めていこうと思っています。

また、オンラインでも和紙作りワークショップは開催しています。

shop.thewashi.tokyo

ショップでのワークショップと違うのは、専門の道具ではなく身近なキッチン道具などで和紙を作っていきます。

こちらはこちらで創意工夫の可能性が広がる作品が作れると思います。

どちらもご興味を持って頂けましたら嬉しいです。

 

当日のワークショップ風景動画を作りました!


久しぶりに和紙作りワークショップを開催しました(2021/2/10)


 

#Workshop #Postcard #ハンドメイド #手作り #リサイクル #WashilaboTOKYO

 

 

 

すだち皮入り和紙1(残念ながら失敗編)

こんにちは。

ショップ「和紙ラボTOKYO」を運営する東京和紙の篠田です。

当ショップでは、無地の和紙だけでなくいろんな和紙を作って販売しています。

以前にチャレンジした野菜入り和紙の続編で、すだちの皮が入った和紙にチャンレンジしました。

結論から言うと失敗しました…。

どこら辺が失敗だったか恥をしのんでご紹介します…。

 


 

なぜすだち?

 

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基本的に和紙にする野菜などは見切り品として食すには期限が過ぎてしまったものを使用します。

このすだちも同様で、見切り品としてスーパーで販売されていたので、有効活用したいと思ったのがきっかけです。

皮の黄色が無地の和紙とミックスされたら可愛らしいな~、

ほのかに柑橘の香がする和紙って素敵だな~、

そんなことを考えて試作に取り掛かりました。

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皮を剥いてしっかり乾燥させます。

黒く見えるのはカビではなく、皮に残っていた緑色が乾燥して黒く変色したものです。

ごぼうやアスパラのように事前に煮ないでそのままで和紙の原料にミックスしようと思います。

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皮を細かくしていきます。

最初、ハサミで細かく切っていたのですが、時間がかかるので木槌で叩いて細かくすることにしました。

ミキサーだと粉状になってしまうので、最初から使用することをやめようと思ったからです。

これが第一の失敗でした…。

皮の風合いを残すように大きめのかけらにしてしまったのがまずかったのですが、この時は一切気づきませんでした。

 

いよいよ和紙漉(す)き

 

他の野菜入り和紙と同様に原料である楮(こうぞ)の繊維の中にすだちの皮を混ぜていきます。

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皮は乾燥させただけなので、水の中に入れれば元に戻ります。

この時点で、ほのかに柑橘の香がしています。

私は面白がって漉(す)いていきます。

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漉(す)いた直後の側面図です。

存在感があってこれは面白い和紙になるぞとこの時点では思っていました。

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水を圧搾して、干した時点でようやく失敗したことに気づきました…。
すだちの皮が大きすぎて表面がボコボコになってしまいました…。

これでは、皮が和紙を突き抜けて落ちてしまいますし、平たんではないので文字なども書きづらいです。

しかも、凸凹のため、板にしっかり和紙が張り付いてくれません。

本来ならば、板にぴったりと張り付くことで表面が平たんになって文字や絵を書くのにベストな状態になりますが、これがすでに出来ません。

ここまできてしまったので、乾燥させるまで見守ることにしました。

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乾いた状態がこちら。

皮の黄色が和紙に滲みでて見栄えもあんまり…になってしまいました…。

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裏側も表面が凸凹でしっかりと刷毛で板に和紙を貼りつけられなかったので、隙間ができてしまいました。

これが第二の失敗でした…。

 

今回の反省点

 

 なんといっても第一の失敗であるすだちの皮を細かくできなかったのが敗因です。

はさみでは細く切っていたのですが、木槌だと小さな面状態になってしまったのが失敗でした。

香の点では、現時点ではほのかに香るので合格ですが、これはしばらく様子を見てどうなるかを調べたいと思います。

次回は、中身の果汁も加えてどうなるかを試したいです。

ただ、何も防腐加工は何もしていないので虫が寄って来てしまう可能性もあるので、もう少し検討する必要があります。

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まだまだこれからもチャレンジを続け、失敗しながらも改善して商品ができるようにしていこうと思っています。 

 

動画でも制作風景を紹介しています。


すだち入りの和紙を作りました!(残念ながら失敗…)

 

#Orange #Postcard #ハンドメイド #手作り #野菜 #WashilaboTOKYO