こんにちは。

東京和紙の篠田です。

久しぶりに対面式の和紙作りワークショップを開催しました。

コロナ禍で大変な状況ではありますが、やるべき対策をしっかりして当日に臨みました。

ショップには和紙の原料となる楮(こうぞ)を育てています。

実際に使用される植物を見ながら、伝統的な作り方で手すき和紙を作れるのは東京の23区内では当ショップだけと自負しております(^^;)

当日どんな風にワークショップを開催したかご紹介します。

 


 

ワークショップ準備

 

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本来は、ショップと工房の間に衝立を設置しているのですが、当日ははずして密にならないようにしました。

また、道具の使いまわしがないように参加者それぞれに準備しました。

和紙作り体験は基本的に手が汚れたり濡れたりします。

万が一を考え、参加者には手袋を装着して体験頂きます。

私自身も手袋を装着します。

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手指消毒、検温、マスク装着をお願いしてます。

狭いスペースではありますが、密にならないように段取りをシミュレーションして進めました。

 

ワークショップスタート

ついに参加者が来店してワークショップがスタートしました。

今回の皆さんは、初めて和紙を作られる方が多いので一つずつ丁寧にご紹介していきます。

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<原料紹介>

まずは、和紙の原料でもある楮(こうぞ)とトロロアオイをご紹介。

だいぶ葉が枯れて寂しい状態になっていますが、実際に触れて頂きどんな植物かを見て頂きました。

<表皮とり>

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和紙は、楮(こうぞ)の木の皮から作られています。

そのなかでも白い皮部分しか使用しないため、ヘラを使って剥いていきます。

まずは、見本を見せてみなさんが実際に作業する進め方です。

本来ならば、私がサポートして一緒に剥いたりしていたのですが密になるので、それぞれの判断にゆだねるしかありません。

(口頭での説明はしております)

<ちりとり>

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皮を剥いた白皮は3時間位煮るとかんぴょうのように柔らかくなります。

白い皮といっても傷や表皮のゴミがついています。

それを取り除く作業になります。

本来は、水の中に入れながらするのですが、スペースの問題ゆえそのままで体験頂きました。

みなさん、やりにくそうだったので次回は改善したいと思います。

<打解(だかい)>

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綺麗にした白皮の繊維を細かくほぐすために叩きます。

力いっぱい叩くのではなく、リズミカルにまんべんなく全体を叩くのがコツです。

ワークショップでは、木槌で少量を叩きますが、実際私たちはもっと多い量を太い角片で長時間叩きます。

和紙メーカーでは機械で叩くところもありますよ。

<いよいよ和紙すき>

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和紙作りで一番醍醐味がある漉(す)き作業になります。

ワークショップでは、葉書サイズを漉(す)いていきます。

ここも本来は、私も一緒に道具を持って漉(す)いていくのですが、密になるため最初に見本を見せて隣でエアーで持ち方や手の角度などを説明して進めていきます。

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こちらの方は、ちょっと表面が波打ってしまいましたがそれはまた風合いのある特別な和紙になるので記念になると思います。(^^;)

<飾り付け>

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飾り用としてさまざまな色和紙や千代和紙をご用意しています。

もちろん、ご持参頂いたものを飾るのも可能です。

ただし、押し花などは油分があるため水をはじいてはがれてしまう恐れがありますので、あらかじめご了承頂いています。

今回は、なんと石を削って飾りたいということで私自身も初めての試みになります。

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今回の+αはカードケースになります。

道具が限られているので代表の方が漉(す)いて、順番に飾り付けをしていきます。

こちらでは、色染めした和紙を上からお描きできるようにしました。

色がついた和紙と白い和紙の組み合わせも可愛いですよ。

<圧搾+乾燥>

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水分を搾る圧搾と機械による乾燥は、当方で対応します。

乾燥機を使用すると約15分で乾きますので、お持ち帰り頂けるのがうれしいですね。

これでワークショップは終了となります。

<ブレイクタイム>

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和紙が乾燥するまで、和紙茶を飲んでブレイクタイム。

今回の方は、この和紙茶が気になってお申込みいただいたそうです。

中身に関しては、参加頂いてからのお楽しみに!

アンケートにもご協力頂いております。

<アンケートの一部はこちら>

参加者さまの許可を頂いて掲載させて頂いています。

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表皮とりの工程が楽しかったご様子ですね。

みなさんの感想は今後のワークショップへ役立てていきたいと思います。

<いよいよ完成>

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素敵な和紙が揃いました!
心配していた石や押し花は綺麗に仕上がったようです。

それぞれに味わい深い葉書やカードになりました。

今後も違う和紙作りに体験頂けると嬉しいです。

いよいよ12月に突入し、お正月に向けての準備も入ろうという方もいらっしゃると思います。

是非、新年はご自分で作られた手すき和紙で年賀状や書初めや目標を書いてみてはいかがでしょうか。

感染予防を徹底してお待ちしております!

興味のある方はこちらからお申込みください。

shop.thewashi.tokyo

対面式のワークショップは抵抗ある方は、オンラインも開催しております。

こちらは、身近な道具を使用して本格的な手すき和紙を作ります。

気になる方は問い合わせフォームからご連絡くださいませ。

 













 

手すき和紙でクリスマスリースを作ってみませんか。

こんにちは。

東京和紙の篠田です。

いよいよ今年もあと一か月ちょいになりました。

そしてもうすぐクリスマスがきますね。

これから飾り付けをするお宅も多いと思います。

今年は、ご自分で和紙でクリスマスリースを作ってみませんか。

手すき和紙の温かみと風合いが楽しめるほっこりクリスマスを楽しみましょう。


 

和紙クリスマスリースキット

 

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他にはない、温かみがあるほっこりするクリスマスリースを飾って頂きたいと思い、企画しました。
ひいらぎの葉っぱと実とサンタバッグをモチーフにしています。

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キットの中身はこんな感じです。

ある程度下準備をしてあります。

あとは、はさみで葉っぱを切ったり、実を組み合わせて貼り合わせたりするだけでパーツが完成します。

各自ご用意頂く道具は、はさみ、ボンド(即効性ではないもの)とお手拭き(またはウェットティッシュ)をご準備ください。

※作るなかでボンドを指で和紙につけて貼る作業があります。

そのまま進めてしまうと汚れたボンドが和紙について仕上がりが下がってしまいます。

こまめに手を拭いて綺麗な状態で作って頂けるようにお手拭きなどをご準備ください。

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あとは、柳のリースにどんどん葉っぱや赤い実を挿していきます。

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深緑色だけでなく金色や銀色の葉っぱも挿せばよりゴージャスな雰囲気になります。

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ワンポイントとして、千代和紙で作ったサンタバッグがセットされています。

クリスマスを意識して赤い色をメインとした和紙をチョイスしました。

リースだけでなくツリーにも飾っても可愛いですよ。

どちらでもお使いいただけるように赤い糸は長めにしてあります。

 

ミニ和紙ランプがおまけ付

 

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よりクリスマスムードを楽しんでいただけるために特別に小さな和紙ランプもセットされています。(LEDランプ付)

単体で楽しむのもよいですが…、

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このように和紙クリスマスリースと一緒に飾るとまたちがう雰囲気を楽しむことができます。

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コンパクトにパッケージをまとめました。

ここにミニランプがセットされます。

キットご購入の方はこちらからどうぞ。

(数量限定なのでお早目に)

shop.thewashi.tokyo

  

オンラインワークショップも開催!

 

キットの中には作り方の資料もセットされています。

ただ、こまかい作業のやり方や組み合わせ方法のコツなどを知りたいという方に向けてオンラインワークショップも開催します。

開催日時は、12月8日(火)と12月13日を予定しています。

どちらも10:30からスタートします。(90分を予定)

一緒に作業を進めながら楽しく作っていければと思っています。

詳細はこちら

オンラインではなく対面式でワークショップに参加したい方も小人数(2名まで)であれば承ります。

(参加費はオンラインワークショップと同額です)

ご希望の方は、希望の日時を共にお問い合わせフォームからメッセージください。

今年は、おうちにいる時間が多いと思います。

是非、この機会に手すき和紙の風合いを感じながらほっこりするひと時を過ごしてみませんか。

 

オンライン水引結びワークショップ再び!

こんにちは。

東京和紙の篠田です。

今回もまたリクエストを頂いたので、オンラインによる水引結びのワークショップを開催しました!

オンラインでも興味を持って頂けるのはとてもうれしいことです。

さて、今回はどんな雰囲気だったかをご紹介します。

 


 

オンライン水引結びワークショップとは?

 

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 対面式で水引結びの基本となる「あわじ結び」のワークショップを開催しております。

キットも販売しておりますが、再度中身を検討して新たなキットを作成し、

それにともなってオンラインでもワークショップをチャレンジしてみようと思ったのがきっかけです。

詳細はこちら

tabica.jp

 オンラインで開催可能になれば、距離の問題や体調などの問題などをクリアして参加することが可能になります。

他でみたことがなかったので、腕の見せどころですね(^^;)

 

今回の参加者さまは?

 

海外のお友達が沢山いらっしゃる女性の方でした。

コロナの影響で、家にいることが多く、この機会に和に関することを学びたいと思われたそうです。

(着付けなどもならっているそうですよ)

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海外の方にも水引はとても人気です。

色がカラフルで華やかなのが注目される点ではないかと思います。

水引自体未経験ということだったので、1本ずつ丁寧に結んでいくことにしました。

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こちらは手元をアップしたカメラを設置しているので、それをみながらゆっくり結んでいきます。

何度も繰り返すことで最初間違って通していたところもだんだんミスしなくなって、手が通す順番を覚えていきます。

1本で結んだら徐々に本数を増やしていきます。

慣れてくれば多い本数でまとめて結べますが、まだ慣れていない状態の時は時間が少々かかっても1本ずつ通して結んでいくことが上達へのコツですよ

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あっという間に時間内で水引3本であわじ結びを完成させることができました。

対面式とちがってこちらが直接サポートすることができません。

キットの中には結び方の説明書も同封されていますが、ワークショップでは使用しないで進めています。

手元の動画と一緒に進めていき、こちらからのアドバイスを伝えることで今どこがどうなっているのかが把握できて進められると考えています。

それが逆に上達への早道になるのかもしれませんね。

あとは、たくさん結んでスムーズに作れることが大事だと思います。

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キットには13色が各2本ずつ入っています。
いろんな色の組み合わせや大きさなどを変えて作ることができます。

キットご購入希望の方はこちらへ

shop.thewashi.tokyo

他にも色別で水引も販売しておりますので、足りなくなりましたらぜひ追加で購入頂けると嬉しいです。

対面式のワークショップは、予約なしでも体験頂けます。

ショップにいらっしゃる前にお電話頂けますと助かります。

(外出や打合せなどをしている場合があるので、確認をお願いします)

オンラインも対面式もリクエストお待ちしております!

あわじ結びだけでなく、中級編や上級編もご用意していく予定ですのでそちらもチェックしてみてください。

 

あわじ結びで簡単アレンジ

 

あわじ結びができるようになるとアレンジ次第でいろんな形を作ることができます。

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前回も今回もとても人気だったのが、金魚でした。

キットの中にワイヤーも入っているので、しっぽの部分を交差して止めると簡単に金魚の形になります。

写真のように黒水引で結べば出目金にもなりますよ。

ぜひこちらもチャレンジしてみてください。

10/20 水引あわじ結びオンラインワークショップ開催!

こんにちは。

東京和紙の篠田です。

初めてのオンラインによる水引あわじ結びワークショップを開催しました!

水引結びは、細かい指の動きがあります。

対面式ならば私がフォローすることが可能ですが、オンラインは最後までご自分で完成させなければなりません。

どこを注意し、どんな風に進めていったかをご紹介します。


 

オンライン水引結びワークショップとは?

 上記でも記載した通り、対面式で水引結びの基本となる「あわじ結び」のワークショップを開催しております。

キットも販売しておりますが、再度中身を検討して新たなキットを作成し、

それにともなってオンラインでもワークショップをチャレンジしてみようと思ったのがきっかけです。

詳細はこちら

tabica.jp

 オンラインで開催可能になれば、距離の問題や体調などの問題などをクリアして参加することが可能になります。

他でみたことがなかったので、腕の見せどころですね(^^;)

 

下準備

 オンラインワークショップは、Zoomで開催しています。

ゲストの方に見やすく、分かりやすくするために以下のようなカメラなどをセッティングをしました。

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手元がアップにするカメラを設置し、本体のパソコンとサブでiphoneを設置してます。

手元がきちんと見えるように下には黒い布(光沢がないもの)を用意し、明るく映るようにライトも設置。

水引は、順番が分かりやすいように半分白と赤になっている色水引を使用します。

キットとして一緒に同封しているのは芯の和紙に絹糸が巻いている「絹巻水引」です。

色がとても綺麗で、結びやすく形も整えやすいので当ショップではこの種類を豊富に用意しています。

ただ、カメラで映す場合はライトの反射などで光らないように紙だけの水引を使用しました。

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時間まで待機していただく際のオープニング画像も作成しました。

イメージを膨らませて頂けると嬉しいです。

 

ワークショップスタート

 いよいよオンラインワークショップが始まりました。

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今回のゲストさんは、まったく水引を結んだことのないとのことでした。

前に水引で作るお正月飾りを作れるワークショップに参加したいと思っていたそうですが、実現できず何か作れるワークショップはないかと探して今回のワークショップにお申込みいただいたそうです。

本当にありがたいですね。

まずは、水引結びのサンプルを見て頂きました。

たくさんの結び方がありますね。

その中でも一番の基本は、「あわじ結び」です。

これがマスターできれば、いろんな結び方も簡単に作ることができますよ。

初めてということもありますので、しっかり結び方を覚えて頂くことを意識して説明していきました。

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まずは、水引1本のみで結んでいきます。

手順を覚えるにはシンプルにすることが大事です。

キットには結び方の説明書をつけていますが、ワークショップでは基本的に見ないで私が言う通り手元の画面通りに進めていきます。

最初はうまくいきませんでしたが、2回目ですぐに結べるようになりました。

それを繰り返し結んでいきます。

オンラインということで、私がフォローすることができません。

最初から最後までご自分で完成させなければなりません。

そのためにも同じ動作を何回も反復するとどんどん成功率が高くなると考えます。

これが、オンラインで開催するワークショップのポイントだと思っています。

1本がうまくいったら、どんどん本数を増やしておなじ動作を繰り返します。

1度成功できるとスピードも速いです。

あっという間に3本で結んだあわじ結びが完成!

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ゲストさんも念願だった水引結びが綺麗に完成できてとっても喜んで頂きました。

ちょうど私と同じ赤と白の水引で結んでいらしたので、形を少し変形して金魚にしてみました。

とっても喜んで頂き、さっそく部屋に飾って頂いたそうです。

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ワークショップが終わった後に写真を送って頂きました。

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きちんと可愛いあわじ結びになっていますよ。

これでオンラインでも教えることができることが実現できてこちらも自信となりました。

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キットには、梅結びの結び方説明書も同封されています。

こちらもすぐにチャレンジされて写真を送ってくれました。

1点通す方向が違っていたので、通す方向を記載してお伝えしました。

これで、梅結びもマスターできると思います。

 

最後に

 オンラインでの水引結びワークショップは初めて開催しました。

最初はうまくいくか不安がありましたが、あらゆる想定を考えて基本をしっかりご理解いただくことを意識しました。

今回のことを活かして今後もいろんなオンラインワークショップが開催できると考えています。

対面式のリアルなワークショップもオンラインワークショップも両方とも今後も注力していきますね。

なお、私も参加してみたいと思われた方は是非お問い合わせくださいませ。

(ゲストさまの許可を頂き、掲載させて頂きました。ありがとうございます)

10/20 水引あわじ結びオンラインワークショップ開催!

こんにちは。

東京和紙の篠田です。

初めてのオンラインによる水引あわじ結びワークショップを開催しました!

水引結びは、細かい指の動きがあります。

対面式ならば私がフォローすることが可能ですが、オンラインは最後までご自分で完成させなければなりません。

どこを注意し、どんな風に進めていったかをご紹介します。


 

オンライン水引結びワークショップとは?

 

 上記でも記載した通り、対面式で水引結びの基本となる「あわじ結び」のワークショップを開催しております。

キットも販売しておりますが、再度中身を検討して新たなキットを作成し、

それにともなってオンラインでもワークショップをチャレンジしてみようと思ったのがきっかけです。

詳細はこちら

tabica.jp

 オンラインで開催可能になれば、距離の問題や体調などの問題などをクリアして参加することが可能になります。

他でみたことがなかったので、腕の見せどころですね(^^;)

 

下準備

 

ゲストの方に見やすく、分かりやすくするために以下のようなセッティングをしました。

 

 

トロロアオイと花オクラの違いについて

こんにちは。

東京和紙の篠田です。

季節が秋にだんだん変わってきて和紙の原料の収穫なども近づいてきております。

そこで、進捗情報と気になるご質問を頂いたのでそこを詳しくご紹介します。

トロロアオイと花オクラはいったい何なのかをお伝えします。

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2020年10月現在の状況

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ショップで育てている楮(こうぞ)がすくすくと成長しています。

入口を飛び越えてまるでアーチの状態で通る人たちが不思議そうに見ています。

楮(こうぞ)は、和紙の原料です。

正確に言うと楮の木の皮から和紙は作られています。

なので、栽培する際は皮にたくさん栄養が注ぐように育てていきます。

本来は、山の中などで栽培するのがよいのですが、都心ではなかなか厳しいのでプランターで栽培しておりますが、量は少なくても幹を太く育っています。

楮(こうぞ)は、冬に刈り取ります。

大体来年1月位をめどに刈り取ってすぐに蒸して皮と芯に分けます。

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こちらは、トロロアオイの実です。

正確には実から種に変化しようとしているところです。

本来、和紙作りに使用する際は、トロロアオイの根を使用します。

根から抽出する粘り液を水の中に入れて楮(こうぞ)の繊維が浮遊するために使用します。(他にも役目はありますが、接着剤ではありません)

強い粘り成分を作るには、根を太く育てなければなりません。

花や実をつけないようにして土からの栄養分を集中して根に注ぎます。

 

ショップでは、観賞用の意味を含めてあえて花や実を育てて種を作り出しています。

すっかり茶色に変化して枝なども枯れてきたら収穫となります。

トロロアオイと花オクラの違い

先日、こんなお問い合わせをいただきました。

「私は、花オクラを育てているものです。

先日、ニュースでトロロアオイ農家が一斉に辞めると聞き、何かお手伝いできるのではないかと近くの和紙メーカーに問い合わせてみました。

そしたら、「花オクラはトロロアオイと違って原生種ではないからNG」と言われてしまいました。

トロロアオイと花オクラは同じものと認識していたので、本当に違うのでしょうか?」

不安に思い当社のWEBサイトをご覧になって連絡がきました。

結論からいうと

トロロアオイと花オクラは同じもの」です。

花オクラはトロロアオイの別名です。

市販されている花オクラの種はトロロアオイの種でもあります。

では、なぜ別名がつけられるようになったか?

これは私個人の推察です。

上記でも述べたように、和紙で使用するのはトロロアオイの根です。

花や実をつけないように根を大事に育てていきます。

ただ、花や実は食すことができます。

いわばトロロアオイとは野菜でもあるのです。

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こちらは、トロロアオイの実です。

とてもオクラに似ていますね。

起毛が多いですが、若い状態であればオクラのように食すことができます。

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実よりも有名なのが花です。

黄色い花びらも食すことができます。

私は、よく手毬寿司にして食べています。

食感がシャキシャキして美味しいですよ。

花も実も根っこ同様に少量ですが粘り成分があります。

形も似ていることから「花オクラ」と名付けられたのではないかと思います。

私だけの言い分では信用できない方もいらっしゃると思い、

長年野菜の研究をされている藤目幸擴先生にも問い合わせさせて頂きました。

回答はこちら

トロロアオイアオイ科トロロアオイトロロアオイ種(シュ)に分類され、

学名は属名と種名を併記して、 Abelmoschus manihot Medik. と書きます。

Medik.は命名者で、中国原産の1年草です。

オクラとよく似た花を咲かせることから、花オクラという別名があります。

以上のことから同じということは和紙屋だけでなく野菜の面からも同じということが立証されました。

よって、「花オクラはトロロアオイと一緒」とはっきり言えます。

また、原生種と園芸種という違いはなにかですが、

本来の原生種というのそれぞれが分類・命名された元の植物グループを指し、

園芸種は、商業品種というもので、普通には原生種などは売らないそうです。

もしかしたら、和紙メーカーも産地特定のトロロアオイでないと使用できないという事をおっしゃりたかったのかもしれません。

(国指定などの和紙は産地を明確化しなければならない部分もあるので)

ちなみに、トロロアオイとオクラは違う種類です。

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上記の写真は、オクラの花と実です。

とても似ていますね。

オクラは、アオイ科トロロアオイ属オクラ種に分類され、学名はAbelmoschus esculentus (L.) Moench です。

(L.) Moench はL(リンネ)が分類したのち、

Moenchが後それを訂正しています。東北アフリカ原産の1年草です。

よってトロロアオイとは種が違います。

違いがよく分かるサイトがありますので、そちらをご覧ください。

wapichan.sakura.ne.jp

オクラは食す専門なので、粘り気が弱いので基本的に和紙作りには使用しません。

ただし、おうちなどで和紙を作る際には漉(す)き方も変わるのでオクラを代用することはできます。

当方でも和紙作りオンラインワークショップにはオクラを使用します。

詳細はこちら

tabica.jp

それぞれの専門といっても分からない点はたくさんあります。

その都度調べてみなさんの質問に答えられるように今後も探求していきたいと思います。

 

余談ですが、綿の花もとても似ていますよ。

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モノマチ12オンラインに初出展!

こんにちは。

東京和紙の篠田です。

もう今年もあと3ヶ月となりました。

秋の一大イベントに向けて色々計画を立てています。

まずは、10月1日から開催される「モノマチ12オンライン」に初出展します。

出展名は、ショップ名と同じ「和紙ラボTOKYO」です。

さて、どんなことをやるのかをご紹介したいと思います。

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毎年、台東区御徒町、蔵前、浅草橋近辺で活動しているクリエイターさんや職人さんたちが一同に参加される「モノマチ」が開催されています。

詳細はこちら

いままでは、対面式のイベントでめったに入ることができない工房やワークショップに参加できるイベントで毎年盛況な賑わいがありました。

ただし、今年はコロナウィルス感染の影響もあり、イベントスタイルをオンラインで開催されることになりました。

monomachi.online

昨年10月にショップを新御徒町にオープンした当ショップも初出展することになりました!

「和紙ラボTOKYO」では、ワークショップ、セミナー、ショッピングで参加します。

オンラインワークショップ

*初めての人でも結べる「水引あわじ結び」ワークショップ*

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開催日:10/20(火)10:00~、10/24(土)10:00~(共に約60分) 

参加費:1,500円(キット、送料込)

申込頂いたら先にキットをお送りしてそのキットで開催当日オンラインでレクチャーを見たり聞いたりしながら作っていきます。

詳細と申込はこちら

tabica.jp

*本格的な和紙をおうちで作れるワークショップ*

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開催日:10/25(日)10:30~(約90分)
参加費:大人4,000円、中高生3,800円、小学生3,500円(キット、送料込み)

初の試み!身近なキッチン道具で本格的な和紙を作っちゃいます!

詳細と申込はこちら

tabica.jp

オンラインセミナー

*和紙職人が紹介する文様の魅力<秋編>*

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開催日:10/15(木)10:00~、10/18(日)10:00~(共に約60分)
参加費:800円(資料込)

好評だった夏編に続き、秋編も開催!

綺麗な和紙が勢ぞろいしますよ。

詳細と申込はこちら

tabica.jp

オンラインショッピング

*和紙お座布(青海波、丸輪に梅)*

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受注生産商品です。

高反発でしっかりお尻を守ってくれますよ。
サイズ:W32×H34×D3 (cm)  
重さ:344g
¥6,600-(消費税込)

詳細と購入先はこちら

(青海波)

(雪輪に梅)

minne.com

おみくじ吉和紙とモコモコ水引のKEY RING(青、オレンジ)*

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洋風なストラップで、男性でもお使い頂けます。
サイズ:W2.5×H8 (cm) 
重さ : 4.3g
¥2,750-(消費税込)

詳細と購入先はこちら

*ハロウィン和紙塗り絵カード*

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3タイプのデザインのカードが入っています。
サイズ:W10.5×16.5 (cm)
重さ:2.3g×3
¥660-(消費税込)

詳細と購入先はこちら

以上となります。

11月以降のワークショップの日程は追ってまたご連絡します。

クリエイター祭りにどうぞあなたもご参加くださいませ!

不明点あれば、問い合わせフォームからどうぞ!

 

追伸:10月3日のAM11時からライブコマースに出演します!(youtube)

上記の商品について私篠田が説明しますよ。

たどたどしいかもしれませんが、一生懸命ご説明させていただきます。

https://www.youtube.com/watch?v=wj9RSE_L1eg&fbclid=IwAR0s2OVd47Wdv-vfwGUz47QMHep-eghagWQVtKnxBq4X1HQUKQLZhxHJCZE

詳細はこちら

モノマチジューニならではの商品がズラリ!!さぁ、第一弾配信!【YOUTUBEライブ配信AM11:00から】 – モノマチジューニ オンライン